沖縄アクターズスクールが再始動して送り出す、13歳の才能・Neil 規格外のダンスと歌の根源を探る
安室奈美恵、DA PUMP、三浦大知など数々のスターを送り出してきた沖縄アクターズスクールが20年ぶりに再始動。その第1弾アーティストとして2024年8月にデビューしたのが、13歳のNeilだ。そして、声変わりをしていない彼の“今”が詰まった、貴重な作品=ミニアルバム『HAPPY BOX』が届けられた。
Neilが作詞したリードトラックから、小学5年生の時に作り、宅見将典がサウンドプロデュースを手がけた楽曲まで全5曲。この作品にNeilはどのように自身のスキルを重ね合わせ、歌い、踊ったのか。彼は朗らかに話をしてくれた。(編集部)
三浦大知やDA PUMPを目の前に「Neilもあんなふうにうまくなりたい」
――リアルサウンドにご登場いただくのは初めてなので、まずはこれまでの経緯を教えてください。Neilくんは沖縄アクターズスクール出身ですが、そもそもアクターズスクールに入ったのはどうしてだったのでしょうか?
Neil:アクターズスクールに入る前は別のダンススクールに通っていたんですけど、「大復活祭」(『沖縄アクターズスクール大復活祭 〜本土復帰50周年記念〜』)に出演させてもらうことになって。その時の(牧野)アンナさんの指導が楽しかったんです。もともと通っていたダンススクールも楽しかったけど、また違う楽しさがあったので、「入りたいな」「オーディションないかな?」と思っていたら、その1、2カ月後くらいにオーディションが開催されたので受けました。アクターズには、三浦大知さん、DA PUMPさん……いろんな先輩がいるじゃないですか。Neilもそんな先輩たちのようにデビューして売れたいと思いました。
――「楽しかった指導」というのは、どのようなものでした?
Neil:とにかく自由でした。振り付けはあるけど、振り付けすぎないというか。当時は歌も習っていなかったので、アクターズに入ったら歌も含めて未熟な部分が成長できそうだなとも感じて。
――アクターズスクールに入ったのは11歳ですが、その頃からすでにアーティストとしてデビューしたいという気持ちが?
Neil:はい!
――その頃、ダンススクールに通っていたということですが、歌に関しては?
Neil:歌はまだほんのちょこっと。ボイトレに1、2回行ったくらいでした。
――ダンスが最初だったんですね。
Neil:実はそれよりも、楽器のほうが早くて。6歳の時にベースを始めました。
――ベースから始めるというのも珍しいですね。6歳のNeilくんは、ベースのどういうところに惹かれたのでしょうか?
Neil:お父さんが音楽をやっていて、お父さんのライブを観に行っていた時に後ろで支えているベースがかっこいいなと思ったんです。だからクリスマスプレゼントとしてサンタさんにベースをお願いしたんですけど……そしたらギターがきて(笑)。
――ベースをお願いしたのに。
Neil:ベースが売ってなかったらしくて(笑)。アコギが届いたので、とりあえずはアコギをジャカジャカ鳴らしていたんですが、1、2週間経った時にベースが届いて。
――サンタさんはちゃんとベースも用意してくれていたんですね(笑)。
Neil:ネットショッピングで注文してくれたみたいなんですが、台風か何かで遅れたんだと思います(笑)。そこからベースを始めました。
――先にアコギを触っていても「ギターのほうが楽しい!」とはならなかったんですね。
Neil:ちょっとだけ、ベースのほうが楽しかったかな。
――そのあとダンスを始めたのはどうしてですか?
Neil:お父さんがよくブルーノ・マーズを歌っていて。妙に依存性があって、僕もその曲をずっと歌っていたんです。そこからブルーノ・マーズを好きになって、「ブルーノ・マーズになりたい!」と思っていたら、いつのまにかやる側に(笑)。
――ダンスは最初から上手でしたか?
Neil:いや、最初はまったく何もできなかったです。でも、やればやるほど上達していくのが楽しくて、のめり込んでいきました。だけど、それよりもずっと前、幼稚園の時にダンスの発表会があって、その時のダンスが誰よりも大きかったんですよ。
――へえ! それはどうしてなのか覚えていますか?
Neil:勝手に音楽に合わせていたら(振りが)大きくなっていただけだと思うんですけど……すごく楽しかったことは覚えていますか。
――ちなみに何の曲で踊ったか覚えていますか?
Neil:何だったっけな……ちょっと調べます(スマホで検索)。あ、フィンガー5さんの「恋のダイヤル6700」です!(曲を再生し、立ち上がって踊り始める)こんな感じで、めちゃくちゃ大きく踊ってました!
――その頃から音に合わせて体を動かす面白さを感じていたんですね。
Neil:小さい頃から運動が好きでした。ムーンビーチではバスケをずっとやっていましたよ。
――先ほど、アクターズスクールに入る時にはすでにデビューしたいという気持ちがあったと話してくれましたが、その気持ちが芽生えたのはいつ頃、何がきっかけだったのでしょうか?
Neil:『大復活祭』の時ですね。いろんなアーティストの方が楽屋にきてくれたんです、DA PUMPさんとか三浦大知さんとか。ステージでも皆さんのことを見て「Neilもあんなふうにうまくなりたい」「デビューしたい!」と思って。たぶんそこからデビューしたいという気持ちが芽生えたんだと思います。