PSYCHIC FEVER「Just Like Dat feat. JP THE WAVY」


　ダンス、ボーカル、ラップ、ビートボックスと、多彩なスキルを持つPSYCHIC FEVER。2022年から2023年には活動拠点をタイに移して武者修行をしてきた、グローバルなグループだ。そんな彼らが2024年1月19日にリリースしたデジタルEP『99.9 Psychic Radio』のリード曲「Just Like Dat feat. JP THE WAVY」は、国内外でバイラルヒットする盛り上がりを見せた。TikTokで大きな反響を生んだことをはじめ、Spotifyではアメリカでの再生回数が日本国内の再生回数を上回るという現象も起きた。同曲は、Y2Kを感じさせる懐かしさと“今っぽさ”が絶妙に掛け合わさり、そこにメンバーたちのクオリティの高いラップと歌が乗って、唯一無二の楽曲に仕上がっている。さらにMVは非常にシンプルな演出で彼らのパフォーマンス力の高さを際立たせる仕上がりになっており、何度も繰り返し見たくなってくる。そんな同曲でPSYCHIC FEVERは『ミュージックステーション』へ初登場を果たしたり、「THE FIRST TAKE」に登場したりと、知名度を大きく広めていった。まさにグループを大きく変えた1曲と言えるだろう。

OWV「Frontier」

　先日X（旧Twitter）において、ファンと合唱する様子（※3）が話題になったOWV。彼らこそ自分たちの個性や武器をしっかり理解して独自の路線を貫く、ボーイズグループの代表格といえるのではないだろうか。「MCもセットリストのうちの1曲」と言う彼らのライブはとにかく面白い。クールで迫力のあるパフォーマンスはもちろんだが、コール＆レスポンスでのやりとりやMCで笑わない人はいないと言っても過言ではないほどだ。しかし、そんな彼らも陰では様々な思いを抱え、闘志を秘めている。それが表現されているのが、10thシングル表題曲の「Frontier」だ。常に明るく楽しく振る舞っているOWVの姿しか知らない人でも、心の内を覗き見できるような内容になっている。楽曲提供をしたDa-iCE・工藤大輝が「OWVがもうちょっと上のレイヤーに行ってから（この曲を）歌ったら、ファンの方はめちゃくちゃ嬉しいと思います」（※3）と語っているように、OWVが次のフェーズで披露した時のエモさを存分に感じるためにも、今チェックしておきたい曲だ。

　どの曲も各グループの個性と魅力が反映されているナンバーばかり。それぞれの色はまったく違っているが、だからこそ自分の好みにあったグループが見つかるというもの。ぜひ2024年のボーイズグループの楽曲を振り返りながら、お気に入りのグループを見つけてみてほしい。

※1：https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000003363.000029501.html
※2：https://mikiki.tokyo.jp/articles/-/39439?page=2
※3：https://x.com/shoot_fume/status/1858134011778142262
※4：https://www.billboard-japan.com/special/detail/4621/