Little Glee Monster、殻を破ってありのまま生きていくメッセージ 大ボリュームな10周年ライブも振り返る
今年デビュー10周年を迎えたLittle Glee Monsterから、ニューシングル『Break out of your bubble』が届けられた。“自分自身の殻を破る”というメッセージが美しいファルセットを交えて歌い上げられる表題曲は、日常を生きる中で感じる悩みや弱さにそっと寄り添う、優しくて力強い1曲。新境地に挑戦した「PLANET」、メンバー全員で作詞に参加した「Memories」といったカップリング曲も含めて、10周年の軌跡と6人の絆を感じられる充実のシングルとなっている。コンセプトを分けて2日間にわたって開催された『Little Glee Monster 10th Anniversary Live』 を振り返りつつ、『Break out of your bubble』制作に込めた6人の想いを聞いた。(編集部)
【オリジナル動画】Little Glee Monsterの中で今ブレイクしていること
「おばあちゃんになるまでこの6人で歌い続けたい」
──この取材を行っているのは10月29日。『放課後ハイファイブ』でのデビューからちょうど10年になります。改めまして、デビュー10周年おめでとうございます!
全員:ありがとうございます!
──10月19、20日に行われた10周年ライブから10日ほど経ちましたが、デビュー記念日を迎えた率直な気持ちはいかがですか?
MAYU:正直なところ、ここまで長く活動できるなんて思ってもみなかったので、あんなに華やかで忘れられない10周年ライブをできたことがすごく幸せでしたし、10周年当日を迎えた今もこうして新曲のインタビューしていただけていることも決して当たり前なことではないので、そういうことを改めて噛み締めるような1日になりました。
アサヒ:今日も0時になった途端にファンの皆さんからお祝いのメッセージをたくさんいただきましたし、ずっと支えてくれていた友達からも「おめでとう!」と言ってもらえて。いろんな方に支えられながら、こうやって10周年を迎えることができたんだなということを強く感じています。でも、何よりもここまで支えてくださった方の愛の大きさに対して感謝の気持ちでいっぱいですし、その愛にこれからも応えられるようにしたいと思いました。
かれん:10周年ライブの2日間は私たちからみんなに感謝を伝えたかったし、恩返しするライブにできたらなと思っていたんですけど、それ以上の愛をたくさんいただいて。ライブ中にふと客席に目を向けると、こんなにたくさんの人たちがリトグリのために駆けつけてくれて、10周年をお祝いしてくれたんだということが伝わってきて涙が出てきました。振り返ってみると、5周年の代々木(2019年11月1〜3日に国立代々木競技場 第一体育館で開催された『Little Glee Monster 5th Celebration Tour 2019 〜MONSTER GROOVE PARTY〜』)からここまで、すごくあっという間だったので、15周年もまたあっという間に来てしまうんだろうなと思いますし、ミカもライブで「20周年も30周年も、みんなで迎えましょう!」と言ってくれたので、おばあちゃんになるまでこの6人で歌い続けたいなと改めて思いました。
──妹チームの3人も11月半ばには、オーディション合格から丸2年になりますものね。
結海:早い!
miyou:ヤバいですね(笑)。
ミカ:ねえ(笑)。
miyou:今までもいろんな2年を過ごしてきたけど、こんなに濃厚な2年は今までなかったですね。
MAYU:そうやな、“数々の2年”があったもんな(笑)。
miyou:そう(笑)。とにかく私はいろんな人と出会えたことが一番大きいですね。いろんな人と出会ったからこそいろんな自分を知れたし、リトグリにいる自分も新しい自分として知ることができた。いろんなことがある世界ですけど、私はワクワクできるこの状況がすごく好きやなと思えた2年でした。
ミカ:私も、リトグリに入る前から自分のことを全部知っていると思っていたけど、全然わかってなかったなと思い知らされた2年間でした。リトグリになってから「私ってこういうことを感じるんだ」「こういうことができるんだ」っていう発見が、活動中やそれ以外でも本当に数えきれないくらいあって。もちろん、嬉しいことだけじゃなくて悲しいこともいろいろあったけど、今振り返るとすべてにおいてワクワクの日々でした。
結海:そうだね。リトグリにならなかったら経験できなかったことだらけで、すごく刺激的な2年間だったなというのが一番です。まだこの6人で経験したことがないこともたくさんありますし、叶えたい夢もたくさんあるので、この2年みたいにこれからも刺激的な毎日を過ごせたらいいなと思います。
感動的な“手紙”演出は何回観ても泣けるものに
──10周年ライブについても改めてお聞きしたいのですが、2日間それぞれものすごいボリュームでしたね。
かれん:そうですね。特に2日目は3時間を超えてしまったので、自分たちでも反省しました(笑)。
MAYU:やりすぎたね(笑)。
かれん:でもそれぐらい、今回は出し惜しみなくてんこ盛りにしたいと、セットリストを話し合う段階から決めていたことだったんです。何回も何回も話し合いましたし、ロッキン(『ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2024』)の出番が終わったあとの控え室でもスタッフさんと話し合いをしたり、何回も打ち合わせを重ねて、でき上がったのがあの2日間でした。
miyou:確かに、今回はセトリを決めるのに時間がかかったよね。
かれん:歌いたい曲が多すぎて、「あれもしたいこれもしたい、どうしよう?」みたいな。10年間で私たちは200曲近く制作してきたので、その中からどう抜粋するかがすごく大変だったんですけど、メドレーを作ったりして、より多く披露することですごく喜んでもらえたので、やってよかったなと思えたし、周りのスタッフさんからもファンのみんなからも「3時間半に感じなかったよ」と言ってもらえて、その言葉だけが救いでした。
MAYU:でも、メドレーは2日ともまったく異なる内容だったので、個人的には脳トレみたいで覚えるのが大変でした(笑)。この流れでどの曲のどのパートを歌うのかとか、全部記憶してないといけないわけですからね。自分でもよくやったなと思います。
──リハーサルも相当大変だったんじゃないでしょうか。
MAYU:長いツアーだと基本的なセットリストは変わらないので、今までなら一度スルッと通して終わりですけど、今回は2日とも半分以上内容が違ったので、その分リハーサルに費やす時間も増えましたし。それもあってか、ごはんを食べるとテンションが上がってました(笑)。
結海:確かに。「ごはんが楽しみ」みたいなところがあったなあ。
かれん:今回のステージは左右のウイングもあればセンターの花道もあったので、立ち位置の番号も細かく振られていて。途中で訳がわかんなくなってきちゃって「どうしよう?」と不安になっていたんですけど、ごはんを食べたら「イエーイ!」って元気になるという(笑)。
miyou:体力も回復するし、気持ちにも余裕が生まれて楽しくなっちゃうんだよね(笑)。
MAYU:回り回って、違うところにパワーが発揮されちゃうという(笑)。でも、これもグループやから乗り越えられたところがあるよね。新曲タイトルの「Memories」じゃないですけど、結果すごく“思い出”になっているし、この経験がまた来春からのツアーだったり今後の活動にもつなげていけるんじゃないかなと思います。
かれん:私たちは10年の積み重ねがあるからなんとかなる部分もあったけど、妹たち(ミカ、結海、miyou)は新たに覚えなくちゃいけない曲も多かったから。本当に頑張って覚えてくれたと思います。
結海:でも、今回は本番の1カ月くらい前からじっくり練習を始められていたことで、普段のライブと比べたら気持ちの余裕があって。それも楽しさにつながったのかなと思います。
miyou:2日間終わったあとはすべて出し切ったと思えるほど、疲れ果てていましたけど。
ミカ:階段とかキツかったもんね(笑)。
アサヒ:しかも本番前日に会場で1日目のゲネを通してやったので、実質3公演分やってますから(笑)。
MAYU:これはアリーナあるあるやな。(妹チームに向けて)今後も経験していくことですから。
ミカ・結海・miyou:はい!(笑)
miyou:頑張らせてください。
結海:お願いします!
──(笑)。あと、2日目終盤に妹チームからサプライズで用意された、姉チーム(かれん、MAYU、アサヒ)への手紙も感動的でした。
かれん:あれはズルかったです(笑)。私たちは本当に何も聞かされていなくて。1カ月以上前から地道に計画してくれていたそうで、全然気づかなかったよね。
MAYU:本当に我々は何も知らなかったから、あの瞬間は完全に素やったな。
アサヒ:うん(笑)。
MAYU:最後の曲「STARTING OVER」がなかなか始まらないから「トラブルかな?」と思ってましたし。ピアノが全然違うフレーズを弾いていたから「セトリ間違えた?」と思って(笑)。そうしたらmiyouが「今日は〜」って急に話し始めたから、全部にびっくり。
結海:あんなにびっくりしてくれるとは思ってなくて。みんな可愛かったよね?
ミカ:ね(笑)。
──3人はじっくり時間をかけて、思いを込めて書いたわけですものね。
結海:本番直前まで練りに練って書きました。
miyou:難しかったよね、手紙にしたためるのは。
ミカ:3人で一緒に書くから、それぞれの思いを一緒にまとめるのもすごく難しかったですし。でも、こういう形でこの3人の気持ちを共有できたのはすごく大きかったです。
miyou:普段からもちろん「ありがとう」は伝えているけど、ちょっとスペシャルにできないかなと思ったらこういう形になりました。
かれん:本当に嬉しかったです。
MAYU:最近みんなで打ち上げをしたんですけど、そこでも当日の映像をみんなで観て、また泣きました(笑)。
アサヒ:3人の力強い決意とか、「頑張っていきたい、引っ張っていけるようになりたい」という気持ちが本当に嬉しくて、「そうだよね、うんうん」って思いながら聞いてました。