NMB48、雨の日比谷野音で見せた確かな自信 15年の歴史を胸に新たなステージへ

 「大阪から世界へ」を活動テーマに、2025年開催の『大阪・関西万博』を見据えるNMB48にとって、10月に行われる14周年コンサート、そしてグループの節目となる30thシングルは重要な作品、活動フェーズにある。その30thシングル表題曲「がんばらぬわい」が今回のライブで初披露されたわけだが、曲調はディスコソングでありながら、〈適当にやればいい〉〈気楽に行こうぜ〉〈力を抜いて〉といったポジティブな歌詞が印象的。センターの小嶋を筆頭にしてメンバーが一気に脱力し、また元気になっていくメリハリの利いた振りが、豊かな表情を生んでいる。明るさ、ユーモアを感じさせる要素はまさにNMB48らしさとも言えるが、後のMCでメンバーが触れていたようにピンクの衣装は、いい意味で期待を裏切る王道アイドル要素でもある。小嶋の「来月で15年目を迎えます。ここまで積み上げてきた歴史、先輩方の思いを胸にまた私たちにしか作れないNMB48を作っていきます」という誓いの言葉も、キャプテンとして、センターとして頼もしかった。

 冒頭のMCで、9期生の青原和花は2年前の『This Is NMB48』を「加入前に配信で観ていた」と話していたが、今回のコンサートに出演していたのは30thシングル選抜メンバーを中心とした30名。筆者は『This Is NMB48』の開催前後に連日行われていた『なんばらえてぃー』公演を9月18日にNMB48劇場で直接観ていた。公演は8期生と9期研究生、そして10期研究生(アシスタントのなんばらちゃんとして)が出演しており、『This Is NMB48』とはまた違った若さあふれるステージが堪能できた。『なんばらえてぃー』公演を観ながら、この中から次回の『This Is NMB48』に出演するメンバーがいるかもしれないと、NMB48のさらなる未来に思いを馳せた。

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