TOMORROW X TOGETHERとMOAの“ずっと一緒にいる”という約束 ドーム公演で確かめ合った愛と絆
〈約束するよ どんな時も きっとずっと すぐそばにいるよ〉ーー7月にリリースされた日本4thシングル『誓い (CHIKAI)』収録の「きっとずっと (Kitto Zutto)」で、TOMORROW X TOGETHERはそう歌っている。『TOMORROW X TOGETHER WORLD TOUR <ACT : PROMISE> IN JAPAN』は、同曲で歌われている“ずっと一緒にいる”という約束を、日本のMOA(ファンの呼称)と直接交わすための時間だったのだと思う。
3度目のワールドツアーの日本公演、K-POPアーティストとしては史上最速となるデビュー5年目での4大ドームツアーが、9月14日、15日にみずほPayPayドーム福岡にてフィナーレを迎えた。本稿では、福岡公演1日目の模様をレポートする。
白い衣装の5人が砂浜に横たわるオープニング映像。まるでその映像から飛び出したように、同じ衣装をまとった彼らが花道に現われた。5人が花道を歩いてセンターステージに集結すると、YEONJUNがクラウンを手にして頭にかぶる。それを合図に「Deja Vu [Japanese Ver.]」、線路の映像をバックに「9と4分の3番線で君を待つ (Run Away) [Japanese Ver.]」のパフォーマンスへと続いていく。彼ららしい、物語性の高い幕開けだ。
TOMORROW X TOGETHERが福岡で単独公演を行うのは今回が初となる。MCでは、「MOAのことがばり好きやけん!」(YEONJUN)、「会えてばり嬉しい!」(HUENINGKAI)と、博多弁を交えて自己紹介をするメンバーにMOAから大歓声が沸き起こった。
前半のハイライトを担ったのは「Sugar Rush Ride」。韓服風の衣装に着替えた5人が、扇子を操りながらダンサーとともに舞い踊る、優美ながらも迫力のあるステージだった。楽曲も伝統楽器の音色を取り入れたアレンジが施されており、原曲とはまたひと味違う荘厳な雰囲気が感じられた。
青いスタジャンを羽織ったカジュアルな衣装へチェンジすると、ここからはMOAと一緒に盛り上がるステージへ。「Chasing That Feeling」「Magic」で手拍子を煽り、歌唱後にSOOBINが「僕たちの心をもっとひとつにしましょう!」と呼びかけると、メンバーのエスコートでMOA棒(ペンライト)を振ったり、「一緒だからばり幸せ」と唱えながら手拍子を送ったりして、会場の一体感がどんどん高まっていく。あたたかい雰囲気に包まれた矢先、ステージにはなんと、公演前日に誕生日を迎えたYEONJUNへのバースデーケーキが登場した。驚くYEONJUNに、メンバーやMOAから「おめでとう!」とお祝いの言葉が送られる。
「本当にびっくりしました。MOAもメンバーもありがとうございます!」と喜ぶYEONJUNは、お返しにと米津玄師の「KICK BACK」をソロパフォーマンス。その前の感動的な流れを踏まえて「もっとロマンチックな歌にすればよかった」と話していたYEONJUNだったが、熱のこもった力強い歌唱に会場は大盛り上がりとなった。
「次の曲、全力でいくばい!」とBEOMGYUが呼びかけると、5人は汽車を模したトロッコに乗ってアリーナへと向かう。そして、HUENINGKAIが制作に携わった「きっとずっと (Kitto Zutto)」、「Force」と日本オリジナル曲を立て続けに届けた。
「Thursday's Child Has Far To Go」では、5人はトロッコを降りてセンターステージへ。四方八方に散らばりながら、指を差したり手を振ったりと、一人ひとりのMOAとコミュニケーションを取っていくメンバー。初日の東京ドーム公演では怪我により完全なパフォーマンスが叶わなかったBEOMGYUも、今日は軽快にステップを踏みながら笑顔を振りまいている。彼らの明るく自由な姿に、会場は幸せなムードに包まれていた。