ONE OK ROCKが証明する「日本のバンドが世界を制する現実」 自身最大規模ワールドツアー開幕

 Toru、Ryota、Tomoyaによるインストセッションを経て「カラス」、「Neon」、そして「The Beginning」と新旧の楽曲を織りまぜて披露したところで、Takaが再び口を開いた。ここから始まるツアーについて語り、「俺らの役割というのは、これからもデカい壁をよじ登っていくっていうことだと思います。この日本はなかなか思ったことを言える環境じゃないし、そういう教育も受けてきていないだろうけど、だからこそ言わなければいけないことを言う、伝えなきゃいけないことを伝える。周りに批判されようとも、嫌われようとも、絶対的に愛をもって、世界の平和のために言わなきゃいけないことがあると思ってます」。バンドとしての、人間としての基本姿勢をそう言葉にするTaka。「僕らは世界中を回って、日本のバンドが世界を制する現実を突きつけに行ってきます。忘れないでください、僕たちはいつでもひとつです。どんな状況で生きていても、ひとつなんです」――。そう言って演奏された「We are」がその言葉どおりの光景を生み出していく。そのまま本編ラスト「Stand Out Fit In」まで、圧倒的なユニティが味の素スタジアムを覆い続けた。

 その後アンコールでは再びアバターのTakaが登場して“サプライズ”を告知。次のアルバムからの新曲が初披露された。超ソリッドなロックチューンでありながら、同時にとんでもなくポップなアッパーチューンだ。一面に広がったジャンプが、この曲の求心力を物語るようだった。そして、「Mighty Long Fall」を経て「Wasted Nights」で今度こそライブは終幕。

 Takaは「世界をぐるっと回って、また帰ってきます」と力強く宣言し、その言葉を祝うように花火が轟いた。バンド史上最大スケールのワールドツアー、ニューアルバム、そして来年の20周年へ。ONE OK ROCKの新たな旅が、まさにこの日、この場所から始まったのだった。

photo by Masahiro Yamada

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