RIIZE、日本デビューで旋風を巻き起こせるか 首位獲得『Lucky』からアーティストとしての技量に迫る
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参考:https://www.oricon.co.jp/rank/js/w/2024-09-16/
2024年9月16日付(9月10日発表)のオリコン週間シングルランキングでは、RIIZEの『Lucky』が、初週21.4万枚を売り上げ、1位に輝いた。本作はRIIZEの日本デビューシングル。男性アーティストによる1stシングルでの1位獲得はZEROBASEONE、Aぇ! group、すとぷりに続き、今年度4組目で、海外の男性アーティストではZEROBASEONEに続き今年度2組目となる(※1)。また、彼らが今年オリコンランキングで1位を獲得するのは、7月6日に発売された1stミニアルバム『RIIZING』以来、二度目。自身初の日本ツアー『2024 RIIZE FAN-CON 'RIIZING DAY' JAPAN HALL TOUR』の開催や、『SUMMER SONIC 2024』『テレビ朝日ドリームフェスティバル2024』など、イベント出演が目白押しとなった今夏を締め括るにふさわしい、輝かしい記録となった。
RIIZE、初登場49位から3週目で首位獲得 『RIIZING』はグループの音楽的魅力を堪能できる1枚に
7月15日付(7月9日発表)のオリコン週間アルバムランキングより、1位を獲得したRIIZEの『RIIZING』をレビューする。
RIIZEはSM ENTERTAINMENT所属の6人組ボーイズグループ。韓国では昨年9月にシングルアルバム『Get A Guitar』でデビューを果たし、着実に人気を高めてきた。グループ名は「成長する(Rise)」と「実現する(Realize)」という意味の英単語を合わせた造語で、「共に成長し夢を実現して進むチーム」という意味が込められているという。メンバーにNCTのメンバーとして活動していたショウタロウとソンチャンが所属していたりとデビュー前から注目が集まっていたこともあり、公式Instagramのアカウントが開設されると、わずか4日でフォロワーが100万人を突破。群雄割拠のボーイズグループ界において、目下台風の目となる存在だ。
今回の表題曲となっている「Lucky」は、ややゆったりとしたリズムが特徴のダンスチューン。爽やかで軽快なトラックには90年代風のテイストも感じられ、加えて大ヒット曲「Boom Boom Bass」の流れを汲むソウルやファンクの要素も香る。あらゆるサウンドを取り込み変幻自在な展開を見せるのがK-POPの王道スタイルであるなら、本作はいい意味でまとまりがよく耳馴染みも抜群。言うなれば“J-POP的”であると言えよう。歌詞の中にはタイトルでもある〈Lucky〉という言葉が繰り返し登場し、キャッチーさを演出しているが、圧倒的に、“聴く”よりリズムに身を任せて一緒に“踊る”ことを想定した1曲であると言える。
カップリングには「Be My Next」と「Same Key」を収録。「Be My Next」はメンバーの笑い声から始まる曲入りが印象的なヒップホップスタイルの楽曲。恋する喜びや胸の高鳴りを等身大で表現したような、アッパーで躍動感あふれるナンバーに仕上がっている。ラップパートと歌唱で入れ替わるように歌い継ぐ構成で、メンバーそれぞれの声やパフォーマンスに個性が光る。