フィロソフィーのダンス、型にとらわれない面白さ 伝統と革新を織り交ぜた『ライアーガール』での挑戦
「『曖昧シェイキット』はライブでファンの人の体を動かせる曲にしたい」(木葭)
——カップリングについても聞かせてください。2曲目「曖昧シェイキット」はフィロソフィーのダンスの“伝統”、ディスコファンクになってます。
奥津:この仮歌で歌ったときに、ディレクターさんがブースの外で爆踊りしてたんですよ。
佐藤:あははは。見たかった、それ! 私が歌ってたときなんですよ。
日向:まりあが踊らせてたんだよ。
奥津:座ったままデスクから少し離れて、何も邪魔なものがない状態で、手を大きく広げて踊ってるみたいな状態だったよ(笑)。それを見て「あ、この曲っていい曲なんだ」って感じました。「曖昧シェイキット」に関しては、絶対にフロアを盛り上げてくれるだろうという絶大なる信頼があるし、歌ってても楽しかったですね。
佐藤:その話を聞いて嬉しかったです。でも、リズムが難しかったですね。
日向:確かにリズムのこと、レコーディング中にめっちゃ言ってたよね。「サビのリズム感で全てが決まる」「後ノリでしっかりグルーヴしよう」って。
佐藤:〈Shake it shake it shake it shake it〉の(シェイクの)“シ”じゃなくて、“ェ”にアクセントを置くようにと強く言われて、同じ単語を繰り返す単純な曲と思いきや、リズム感はメンバー個々でいろいろなアドバイスを受けて、気をつけた曲なので、そのグルーヴを感じていただきたいです。あと個人的に唯一飲めるお酒がシャンディガフなので。
——そうなんですね。〈注ぎ込む シャンディガフ〉というフレーズがある、“まりあんぬ曲”じゃないですか。
佐藤:自分のことのように歌いました……いや、でもこのパート、一行も歌ってない(笑)。私かなと思ったら違いました。
日向:あはははは。裏設定としては、楽曲の主人公が「ライアーガール」は10代で、「曖昧シェイキット」は20代だったので、大人っぽさを出しつつ、クラブとか、ライブハウスにいる景色も見えていて。換気扇から美味しいパンの匂いが漂ってくるレコーディングブースだったんですけど、「ここはライブハウスだ!」と思って気持ちを切り替えて、ミラーボールが回ってるところとか、普段自分がライブをしているところとか、ファンのみんなの顔を思い浮かべて歌いました。
木葭:私も〈Shake it shake it〜〉のところを何回も録り直したんですけど、最初はそんなに動くタイプじゃないから、直立して歌っちゃってて。でも録り直しするごとに、だんだん私もノっていって。やっぱり楽しくなっちゃう曲なので、ライブでもファンの人の体を動かせる曲にしたいと思ってます。
——さらに、3曲目に「マイアミ・ブルー」が収録されてますが、「ジョニーウォーカー」「Clap your hands」に続き、アメリカ出身の凄腕ミュージシャン集団 GROOVE ASYLUMのプロデュース曲です。
佐藤:生の楽器で演奏してくれてることにすごく感激しました。
日向:私たちがずっとやってきた実家のような安心感のある曲だなと思ってます。レコーディングの現場でたくさんハモを作って、その場で歌ったので、覚えるのは大変だったけど、好きな曲ですね。
奥津:この曲は、ちゃんとした方の答えから言うと、メロディが繰り返されていく気持ちよさもあるけど、フレーズごとに飽きないような味つけはしなくちゃいけないなと思って。いろいろ考えて作戦を練っていったんですけど、結局そこまで味つけをしすぎず、変わっていくフレーズごとに味つけしていったら自然にできた感じです。私の声質としては得意曲だと思うので、奥津マリリの声のよさをより出せるように考えました。
——ちゃんとしてない方は?
奥津:歌詞の前にメロディだけが来たんです。それを聴いて、みんなで軽くキーを探ってるときに、私はピザポテトを食べながら曲を覚えたんです。まだ歌詞がないときに〈ピ〜ザポテト/ピ、ピ、ピ〜ザポテト〉って覚えてて。それがちょっと楽しかったし、みんな私が仮で作った歌詞を歌ってくれたことも嬉しくて。時たま思い出して、歌ったりもしてます。
佐藤:ちゃんとしてない話を続けると、私も仮歌詞を自分で作って。私は〈アスパラの肉巻き〜〉にしてました(笑)。ちゃんとしてる話は、ちょっと切なげな歌詞だったので、パリっと張ったかわいさを出すことが得意なんですけど、この曲はなるべく優しく、でも、大人っぽさも忘れず、いろいろと思い出にふけっているんだろうなみたいな気持ちで歌いました。でも、これも歌割りがわかっていなかったので、出来上がってから「私、ここを歌っていいんだ」みたいなパートが多々あったと記憶してます。
木葭:私もちゃんとしてない話なんですけど(笑)、楽しいピザポテトの会のときに、体調不良で休んじゃって。休んじゃったっていう不安な気持ちがあったんですけど、この曲を聴いてたら、その不安な気持ちも癒されて。この曲は聴いてて心地よくなるし、メロディがすごく好きです。あと、ユニゾンが多めの曲で、今まではライブでもユニゾンのパートは、「自分の声はあんまりない方がいいかな」「小さくした方がいいかな」と思っちゃって、自信を持って歌えないことが多かったんです。けど、この曲のユニゾンパートではちゃんともう1人のペアとうまく交わっていて、自分の声もちゃんと出して頑張ろうって思ってます。
日向:うん、頑張れ!
「メンバーそれぞれにできることが増えてきてるのがいい」(日向)
——そしてもう1曲、Spotifyの「バイラルトップ50(日本)」で1位を獲得したシャイトープ「ランデヴー」のカバーも収録されてます。
日向:「ランデヴー」も“革新”の方なのかなって思います。これまではORANGE RANGEさんやmihimaru GTさんとか、憧れてたくさん聴いてたアーティストさんの曲をカバーしてたけど、まさに今たくさんの人に聴かれている曲をカバーするのは初めてなんですね。でも、歌ってみて、みんなが好きなのがわかりました。どんどん耳から離れなくなって、気づいたらApple Musicで聴いちゃったり、MVを観ちゃったりしてる。耳から離れないから、「これはいい曲ですわ!」って思ったし、勉強になりましたね。
——サウンド的にはR&Bバラードになってるので、フィロのスらしくなってますよね。
日向:きなみうみさんが私たち色に染めてアレンジしてくださいました。MVではののが演技に初挑戦してて。ラジオのパーソナリティであるフィロちゃんズの声から始まり、主人公の女の子も演じる、みたいな。一人二役というか、いろんな次元のフィロちゃんズを演じたのも楽しかったです。
木葭:初演技で、自分ではちょっと違和感もあったんですけど(笑)、ファンの方の反応を見ると思ったよりよかったので、自信に繋がりました。
——曲調や歌詞だけでなく、ユニゾンが増えたり、セリフがあったりと、これまでとは異なる挑戦の曲も入ったシングルが完成して、ご自身たちではどう感じていますか?
奥津:今まではユニゾンが少なかったので、メンバーの個性が5色にパキッと分かれている印象だったんですけど、今回はマーブルに混ざってるなと思って。いろんな組み合わせの歌割りがあるし、「このパートは誰と誰かな」って考える楽しさもあって、新しい見せ方だなと思ってます。あと、お互いの歌割りが決まっていない状態で自分が主役みたいな気持ちで歌って、そこにメンバーの声が重なってもちゃんと混ざるんだ、本気で歌い合ってもやれるんだ、みたいなよさを感じたんです。それって自分たちの濃さがあってこその話だし、ユニゾンが多いからこそ、ソロの歌唱が際立ったりとか、こういう使い方もできるんだっていう勉強になることも多くて。それを踏まえて、5人の組み合わせの強さと、それぞれの個の強さの両方をもっともっと出していけたらいいなと思います。
日向:今回、あんさんが「マイアミ・ブルー」の振り付けに初挑戦してくれたんですよ。私もちょっと前に「ムーピー・ゲーム」の振り付けをやったり、「永遠オーバーヒート」を全員で作ったりして。メンバーそれぞれにできることが徐々に増えてきてるのがいいなと思ってて。メンバーそれぞれができることを増やしていって、フィロソフィーのダンスとしてのカラーをもっと広げていけたらいいなと思います。それと最初に言ったように、挑戦しながらも、地盤を固めることをしっかりやっていきたいなっていうのが今の想いです。
佐藤:1つだけ訂正していいですか? ハルちゃんが言ってくれた振り付けというのはちょっと言い過ぎなので……。
奥津:なんて言ってたっけ?
佐藤:所作! 「マイアミ・ブルー」の所作指導をさせていただいたので! 私の考えたかわいい所作をライブで楽しんでいただければと思います。
チェキプレゼント
フィロソフィーのダンス、サイン入りチェキを2名様にプレゼント。応募要項は以下の通り。
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※当選の発表は、賞品の発送をもってかえさせていただきます。
※チェキはランダムでの発送となります。指定はできません。
※当該プレゼントは、応募者が第三者へ譲渡しないことが応募・当選の条件となります(転売、オークション・フリマアプリ出品含む)。譲渡が明らかになった場合、当選は取り消され賞品をお返しいただく場合がございます。
<締切:9月27日(金)>
◾️リリース情報
フィロソフィーのダンス『ライアーガール』
Streaming/Download:https://philosophynodance.lnk.to/Liar_girl
CD:https://PhilosophynoDance.lnk.to/7thSG
・初回生産限定盤(CD+BD+フォトブック):9,500円(税込)SRCL-12930~12932
※BDには『Funky But Chic ~静岡・京都・東京編~』ファイナル東京公演の様子、当日密着のメイキング映像なども収録。
※副音声にメンバーによるオーディオコメンタリー収録
※豪華フォトブック付き
・通常盤(CD):2,000円(税込)SRCL-12933
<全形態収録楽曲>
01.ライアーガール
02.曖昧シェイキット
03.マイアミ・ブルー
04.ランデヴー
05.ライアーガール(Instrumental)
06.曖昧シェイキット(Instrumental)
07.マイアミ・ブルー(Instrumental)
08.ランデヴー(Instrumental)