サザンは“最後”、GLAYは“初” スカパラ、ポルノ......キャリアアーティストの夏フェス出演
7月26日~28日に開催された『FUJI ROCK FESTIVAL '24』を皮切りに、いよいよ夏フェスシーズンも本番。9月末までは毎週日本のどこかでフェスが開催され、バンド/アーティストたちが各地を音楽で熱く盛り上げる。今年は特にキャリアアーティストたちの夏フェスにおける活躍が顕著だ。本稿ではそんなキャリアアーティストたちの夏フェス出演に注目する。
9月に開催される『ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2024 in HITACHINAKA』最終日にはサザンオールスターズが登場。既報の通り、サザンはこの出演をもって夏フェスへの出演から“卒業”を果たす。サザンはデビュー以来、当時は“夏フェス”という言葉が存在する前から様々な夏の音楽イベントに出演してきた。『FUJI ROCK FESTIVAL』のスタートをきっかけにフェスカルチャーが定着した1997年以降は『ROCK IN JAPAN FESTIVAL』などのフェスにヘッドライナーとして登場。2018年の『ROCK IN JAPAN FESTIVAL』出演時には大トリを務め、そのパフォーマンスは世代を超えて大きな話題を呼んだ。
常にその時代の音楽シーンと対峙し続けてきたサザンの夏フェスからの“卒業”という今回の宣言は、バンドがこの先も健やかに活動を続けるため、そして桑田佳祐によるコメントにも記されている通り、後進のアーティストたちに夏フェスの未来を託したい(※1)というポジティブな想いによるものだ。サザンがこれまでフェスカルチャーに残してきた様々な財産は、きっとこの先も残り続ける。まずは『ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2024 in HITACHINAKA』に向けて、先行リリースされている「恋のブギウギナイト」、そしてTBS系スポーツ2024テーマソングとしてオンエア中の「ジャンヌ・ダルクによろしく」を聴きながら、サザン最後の夏フェスの舞台への気持ちを高めたい。
サザンが今年最後の夏フェス出演なのに対して、今年初めて夏フェスのステージに立つのはGLAYだ。8月17日、18日に開催される『SUMMER SONIC 2024』にGLAYは初出演。今年デビュー30周年となるGLAYは、6月に埼玉県・ベルーナドームで開催した30周年キックオフ公演『GLAY 30th Anniversary GLAY EXPO 2024-2025』を大成功に収めた。『SUMMER SONIC』では、初日の幕張メッセ内に特設されるMOUNTAIN STAGEに出演予定だ。
『SUMMER SONIC』への出演以降も、台湾・台北最大級の音楽フェス『2024 SUPER SLIPPA 超犀利趴13』や、[Alexandros]主催の野外フェス『[Alexandros] presents THIS FES '24 in Sagamihara』への出演も予定している。アニバーサリーイヤーだからこそ攻めの姿勢で新しい試みにチャレンジするGLAYの姿には、キャリアを重ねてきた今なお現役のロックバンドとしての矜持を感じる。『SUMMER SONIC』をはじめとした各フェスへの出演は、リリースを控える17枚目のアルバム『Back To The Pops』とアリーナツアーにも活かされるだろう。