Kis-My-Ft2「僕たちの頑張りとみなさんの応援があればライブは必ず毎年できる」 ドーム公演を切望し続ける理由

 ステージにひとり残った二階堂が「僕たちの頑張りとみなさんの応援があれば、ライブは必ず毎年できます。これからもよろしくお願いします!」と未来の約束を交わすと、いよいよ後半戦がスタート。ゲーム風の映像に合わせたダンサー紹介のパフォーマンスを挟み、白い衣装に着替えたメンバーが再び登場。スタンドマイクでロマンティックに歌われた「Luv Bias」、スタイリッシュなライティングのなか、美しい群舞で魅了した「Jenga Love」と続く。

 藤ヶ谷プロデュース曲「With...」では、スモークがたかれたセンターステージでスウィングするマイクスタンドを自在に操りながら、メロディと歌詞の美しさを反映したような演出が施された。バッハの「G線上のアリア」をサンプリングした楽曲にぴったりの、幻想的な光景だ。さらにグラデーションで織りなされる歌声から、ボーカリストとしての6人を余すことなく堪能できる「Reset」と、大人の魅力が満載のステージが展開した。

 レーザーによるインターバルに続いて、黒のスーツに身を包みセクシーさとクールさを携えた彼らがポップアップで現れると大きな歓声が沸き起こる。宮田プロデュースの楽曲「B-SIDE」は、スケルトンLEDを駆使しながら妖艶なコンビネーションを見せ、楽曲のテーマ通りKis-My-Ft2の新たな一面を示してくれた。

 さらに「NAKED」「Catapult」「FIRE BEAT」と怒涛のペースで、タフなダンスと熱い歌唱が続く。トロッコに乗り込み、会場の隅々まで目を合わせ、手を振った「Gravity」や「Take Over」では「東京ラストだぞ!」の煽りにつられ、会場のボルテージは上がり続けていった。

 最後の曲は玉森のプロデュース曲「WANI-WANI」。2895発もの熱い炎が次々に打ちあがるなか、すべてのエネルギーを叩きつけるかのような激しいパフォーマンスが繰り広げられた。「もっとぶつけてこい!」のシャウトに応え、この日東京ドームに集まった5万5000人の熱も最高潮に上昇し、大興奮のざわめきを残して本編が終了した。

 アルバム『Synopsis』の収録曲全曲とアンコールを含む全35曲という、大ボリュームかつ大熱狂のライブ。14名ものダンサーとのダイナミックなパフォーマンスやセットに仕込んださまざまなギミックなどを最大限に活かし、新しいチャレンジも数多く見られた。

 なによりも、定番曲をバランスよく織り交ぜながらも攻めのスタイルを崩さず、凄まじい熱を放った全力のステージングこそ現在のKis-My-Ft2を象徴しているようだった。彼らの放つ無尽蔵なパワーは、たしかにドームのスケール感にふさわしい。そして、その彼らに応えるファンの熱も合わさり、6人のエネルギーが増幅していく――。そんな熱い想いのぶつけ合いに、Kis-My-Ft2がドーム公演を切望し続ける理由を見たように思う。

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