Number_i、ミニアルバム『No.O -ring-』全曲解説 メンバー全員で制作手がけた出発の一枚
No-Yes
グループとして出演したサントリー「ビアボール」のCMソング。疾走感たっぷりなマイクリレーが心地好く、ミニアルバムのなかでは普段の彼らのイメージにいちばん近い楽曲のようにも思う。〈20代を振り返って思い出した〉〈もしもYesだったら/今はどんな世界線だろう〉と歌詞にある通り、昔の叶わなかった恋愛を思い返すような、どこか懐かしさも感じられる楽曲。楽曲タイトルが“Yes-No”ではなく、“No”を強調するように「No-Yes」なのも切ない。明るく爽やかな曲調で、アルバムのいい転換点になっている。
i
Number_iの“i”には、“愛”や“I=自分”などの意味が込められている。グループ名にも含まれる「i」をタイトルにし、アルバムの折り返し地点に配置されているこの曲は、彼らにとって重要な一曲になっているのではないだろうか。〈a little bit happy〉〈一握りの幸せでいい〉とあるように、歌われているのは身近にある幸せだ。一方で、目に見えない“幸せ”や“愛”の壮大さが、ゴスペル調で上手く表現されている。平野によるプロデュースで、以前にも作品で携わったことのあるKEEN(C&K)、Carlos K.が楽曲を手掛けている。
Banana (Take It Lazy)
さまざまな和楽器やコーラスが盛り込まれたオープニングトラック「BON」とは対照的に、この楽曲は音数も少なくシンプルな構成。3人のボーカルも、語りかけるような優しい印象を受ける。ミニアルバムのなかでは英詞の割合が多い一曲でもあり、日本語詞とシームレスに行き来するのもいい。サブタイトルの“Take It Lazy”の通り、力を抜いて聴くことができる。
夢の続き
嬉しかったことはすぐに忘れてしまう一方で、苦しかったり辛かったりした記憶はなかなか消えないものでもある。そんな負の感情を背負いながらも前に進んでいくことが、ミニアルバムのラストを飾るこの曲では歌われているように思う。〈追いかけても届かなかった/夢の続きを今/生きてるんだ〉――ストレートに綴られたサビの歌詞は、大きな夢を追い続ける今の3人と重なる。Number_iとして0から1へと進んでいく、彼らの今後を期待させるような一曲だ。
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