Leinaが“あなた”に届ける等身大の想い 一体感で包み込んだ『ReUnion』ツアーファイナル

Leina、『ReUnion』ツアーファイナルレポ

 ライブ後半は、〈僕は1人じゃない〉〈愛せる場所が在る〉と歌うアンセム「score」からスタート。間髪入れず「ねえ誰か」、レスポールギターをかき鳴らしながら歌った新曲「カロリーメイト」と、躍動感たっぷりの楽曲を立て続けに披露しオーディエンスのボルテージをじわじわと上げていく。

 〈後ろから抱きしめられたり/それは漫画の中で現実は甘くなくて〉と、当時14歳だったLeinaが淡い恋心を綴った切ないラブソング「未開封の恋」を経て「Highway」は、パートナー以外の相手と堕ちていく危険な恋を描いたディープで官能的なR&Bチューン。男性ダンサーとセクシーなパフォーマンスを見せつけるなど、わずか5年で表現の幅をここまで大きく広げたLeinaのポテンシャルに驚くばかりだ。

 ここで、Leinaのライブでは恒例の「即興ソング」。オーディエンスからワードを3つもらい、それを組み込んだ即興の歌詞、メロディをバンド演奏で披露するというものだ。この日はギターピックをフロアに投げ、それを拾った3人からそれぞれ「体育祭」「海」「青」というワードをもらってその場で爽やかなサマーチューンを生み出すLeina。オーディエンスとともにシンガロングするパートまで入れて、会場を一体感で包み込んだ。

 本編最後は「うたたね」。Leinaとバンドメンバーがステージから去った後も、フロアから自然発生的に「どうでもいい話がしたい」の大合唱が起こるなど熱気が冷める気配はない。鳴り止まぬアンコールに応えて再び登場したLeinaは、ダンサーとともに大人っぽいパフォーマンスを繰り広げながら「藍の意味を」を熱唱。続けてグルーヴィーなソウルチューン「tulip」、そして新曲「食わず嫌い」と立て続けに披露した。さらに「reunion」の、どこか童謡や唱歌を思わせるノスタルジックなサビのメロディを全員で歌い、この日のライブに幕を下ろした。

 19歳の等身大を歌詞に込め、ソウルやR&B、ポップス、ロックなど様々なジャンルの音楽に果敢に挑戦するLeina。まだまだ粗削りな部分もあったが、その伸び代も含めて今後の活躍が楽しみだ。

■ライブ情報
ファンクラブ限定ライブツアー『Leina FC Live Tour 2024 “umbrella”』開催決定
8月2日(金)東京キネマ倶楽部(東京)
8月16日(金)BERONICA(大阪)
※入場料、開場・開演時間、応募方法は後日発表
https://fanicon.net/fancommunities/5305

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