NMB48は渋谷凪咲の卒業を乗り越えられるか グループカラーの刷新と原点回帰で目指す“大阪から世界へ”

1stアルバム『てっぺんとったんで』の怖いもの知らず感をもう一度

 塩月、坂田のダブルセンターはNMB48の新しい夜明けの象徴となるだろう。一方で、たとえば「Now」のような強い意思をグループとして全面的に押し出す必要性も感じられる。NMB48の現在の目標はなんなのか。それをはっきり示すことがポイントではないだろうか。

 1stアルバム『てっぺんとったんで!』(2013年)のリリース当時は、明確に“『NHK紅白歌合戦』単独出場”を目標として掲げていた。同作のジャケット写真も、『紅白』の会場であるNHKホール前で撮影されたものだった。書籍『KANSAI IDOL FILE』(2014年/ロックスエンタテインメント)で、当時のセンターだった山本彩は「その時その時がみんなにとって常に必死だったんで……なんやろ? アルバムを作るにしても、1つの目標であった『NHK紅白歌合戦』に向けてという感じだったんです。だからアルバムを出すという意識とはまた別のところで気持ちが動いて出来た作品だったんで、アルバムを作ろうと思って作ったというよりかは、目標が先にありました」と、『てっぺんとったんで!』の制作時を振り返っていた。

 しかし現状のNMB48は、『紅白』など全国規模の大きな“ワード”に対してはやや気後れしている感が否めない。もしかすると“現実”を意識しすぎているのかもしれない。地に足をつけて活動できていることは確かに好材料。ただし、本シングルでNMB48の新たな方向性を示しながらも、初期の頃のいかにも大阪のアイドルグループらしい、怖いもの知らず感、勢い、押しの強さを今一度取り戻しても良いのではないだろうか。

 たとえば書籍『別冊CD&DLでーた My Girl “Kawaiian TV”SPECIAL EDITION』(2015年/KADOKAWA)で、当時はまだ「次世代メンバー」の一人だった渋谷凪咲も、「いいポジションにもいさせていただいているんですけど、それって当たり前のことじゃないって。一回一回チャンスを与えられているからには、本当にそれ以上のもので返さないとなって思います」「このままじゃダメやなってすごく思ったんですよ。本当の意味でNMBに必要な存在になりたい、代表的なメンバーになりたいなって」と将来を有望視されていた存在でありながら、危機感を口にしていた。

 その一環で渋谷が取り組んでいたのが、大好きなお笑いを“もっと知ること”だった。同誌発売時、渋谷はブレイク前だったが、この時点で「NMBにいると、お笑いの要素を求められることも多いですし」とグループの本質的な特性を把握した上で、大阪、東京のお笑いライブを勉強も兼ねて見に行くと明かしていた。これらの発言からも、グループとしても、個人としても、必ずなにか掴み取ってやろうというアグレッシブさが感じ取れる。

 もちろん、これは渋谷ならではの切り開き方であって、現メンバーがお笑いを極めるという道を倣う必要はない。ただ、こういったマインドを持って、それぞれの得意分野を開拓していくことがNMB48の未来に繋がるのではないか。AKB48グループのなかで、模索をもっとも繰り返しているのはNMB48だと筆者は思っている。ただすべてがスリリングに映るところが、NMB48の魅力でもある。“渋谷凪咲以後”真っただ中である現在、どんな姿を見せてくれるのか。楽しみは膨らむばかりだ。

※1:https://www.daily.co.jp/gossip/2022/08/13/0015550832.shtml

■リリース情報
NMB48『これが愛なのか?』
2024年5月22日(水)リリース
形態数:通常盤全3形態(Type-A,Type-B,Type-C):CD+DVD
劇場盤2形態(劇場盤/テトラver.):CDのみ+イベント参加券(権利)付き
価格:通常盤¥1,760(税込)/劇場盤¥1,100(税込)

収録曲:
通常盤(Type-A)
【CD】
1.これが愛なのか?
2.Now
3.夏のDestination (Team N)
4.これが愛なのか? (off vocal ver.)
5.Now (off vocal ver.)
6.夏のDestination (off vocal ver.)
【DVD】
〜大阪から世界へ〜 NMB48プロモーションムービー プレゼン企画 前編

通常盤(Type-B)
【CD】
1.これが愛なのか?
2.Now
3.青春ジャンプ (Team M)
4.これが愛なのか? (off vocal ver.)
5.Now (off vocal ver.)
6.青春ジャンプ (off vocal ver.)
【DVD】
〜大阪から世界へ〜 NMB48プロモーションムービー プレゼン企画 中編

通常盤(Type-C)
【CD】
1.これが愛なのか?
2.Now
3.ヘドバンタイム (Team BⅡ)
4.これが愛なのか? (off vocal ver.)
5.Now (off vocal ver.)
6.ヘドバンタイム (off vocal ver.)
【DVD】
〜大阪から世界へ〜 NMB48プロモーションムービー プレゼン企画 後編

劇場盤(通常)
1.これが愛なのか?
2.Now
3.これが愛なのか? (off vocal ver.)
4.Now (off vocal ver.)

劇場盤(テトラver.)
1.これが愛なのか?
2.Now
3.青春テトラポット (テトラ)
4.おとめのアイス (テトラ)
5.これが愛なのか? (off vocal ver.)
6.Now (off vocal ver.)

通常盤封入特典:【初回プレス限定】オリジナル個別生写真(全49種のうち1枚をランダム封入)

イベント詳細:
2024年6月8日(土)大阪 ATCホール「個別握手会」
2024年6月9日(日)大阪 ATCホール「個別写メ会+個別肩たたき」
2024年6月22日(土)オンライン個別お話し会【第1回】
2024年6月23日(日)オンライン個別お話し会【第2回】
2024年7月6日(土)オンライン個別お話し会【第3回】
2024年7月7日(日)オンライン個別お話し会【第4回】
2024年8月4日(日)神奈川 パシフィコ横浜「個別握手会」
2024年8月31日(土)オンライン個別お話し会【第5回】
2024年9月1日(日)オンライン個別お話し会【第6回】

【CDショップコラボキャンペーン情報】
NMB48×Joshin日本橋店
・「メッセージ入り特別レシート(川上千尋、小嶋花梨、上西怜)」発行
・「メンバー直筆サイン入り生写真」店頭展示
・店内大型看板掲示&塩月/坂田Wセンター等身大パネル設置(店舗別絵柄)
・パネル展開催(店舗別絵柄)
・全国Joshin店舗店頭放送(ミュージックビデオ&川上千尋、小嶋花梨、塩月希依音、上西怜のメッセージ)(5月22日(水)より)

NMB48×タワーレコードなんばパークス店&梅田NU茶屋町店
・「メッセージ入り特別レシート発行」(なんばパークス店:塩月希依音、梅田NU茶屋町店:坂田心咲)
・店内大型看板掲示&塩月/坂田Wセンター等身大パネル設置(店舗別絵柄)
・パネル展開催(店舗別絵柄)

NMB48×TSUTAYA
・「Lifestylin'?ポスター(小嶋花梨、坂田心咲、塩月希依音、上西怜)」先着プレゼント
・直筆サイン入り「Lifestylin'?ポスター(小嶋花梨、坂田心咲、塩月希依音、上西怜)」抽選プレゼント
・フリーペーパー『TSUTAYA on IDOL』配布(5月18日(土)より)※一部店舗除く

NMB48×TSUTAYA EBISUBASHI
・「オリジナルショッパー」先着プレゼント
・「オリジナルフリーペーパー」配布
・店内外大型看板掲示&塩月/坂田Wセンター等身大パネル設置(店舗別絵柄)
・パネル展開催(店舗別絵柄)
・選抜メンバー吊りポスター掲示
・店外大型ビジョン『これが愛なのか?』告知映像放映(5月21日(火)より)

【選抜メンバー情報】
29thシングル選抜メンバー(五十音順):安部若菜、泉綾乃、瓶野神音、川上千尋、小嶋花梨、坂田心咲(センター)、桜田彩叶(初選抜)、塩月希依音(センター)、上西怜、新澤菜央、隅野和奏、出口結菜、芳賀礼(初選抜)、平山真衣、山本望叶、和田海佑

■関連リンク
NMB48 オフィシャルサイト:http://nmb48.com/
NMB48 オフィシャルYouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/user/NMB48official
NMB48 オフィシャルX(旧Twitter):https://twitter.com/nmb48_official
NMB48 オフィシャルInstagram:https://www.instagram.com/nmb48_official/
NMB48 オフィシャルTikTok:https://www.tiktok.com/@nmb48_official
ユニバーサルミュージック公式通販サイト/UNIVERSAL MUSIC STORE:https://store.universal-music.co.jp/

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