川谷絵音、浅井健一、フルカワユタカ、清水英介……ギタリストにも徹しながら活躍広げるボーカリスト
元BLANKEY JET CITYのボーカル&ギターであり、現在はSHERBETS、浅井健一&THE INTERCHANGE KILLS(以下、TIK)のフロントマンを務めるベンジーこと浅井健一は、2000年にUAとともにAJICOを結成。2021年には20年ぶりに再始動し、今年3月には新作『ラヴの元型』を発表するなど精力的な活動を展開している。
AJICOではUAがメインボーカルで、浅井はギターとコーラスに徹することも多い。自身の感覚を徹底するSHERBETSやTIKと比較し、AJICOはUAとの化学反応を重視しているように思う。ブランキーやSHERBETSの楽曲をリアレンジして歌詞・タイトルなどを変えたものもあり、アレンジャーとして、また演奏者としてのオルタナティブなアプローチがAJICOでの浅井の持ち味とも言えるだろう。
フルカワユタカはDOPING PANDA、そしてソロでの活動と並行してLOW IQ 01 & THE RHYTHM MAKERSにギタリストとして参加している。これまでも2016年にBase Ball Bearのツアーサポートを務めるなど、ギタリストとしての技巧も評価されてきた活動歴を持っているのだ。
DOPING PANDAやソロではダンサブルなロックナンバーを武器にしているフルカワは、LOW IQ 01のサポートではメロディックパンクやスカコアのような楽曲でもアグレッシブなプレイを披露している。フルカワ自身もインタビューで「フロントじゃないからこその楽しさがある」(※1)とこのサポートについて語っており、ギタリストとしてのスター性を発揮する場所として意義深いものになっているのだろう。
ソングライター、そしてフロントマンとしてバンドを率いるのみならず、その他のバンドで演奏者やサポートに徹する理由は様々。しかしそのどれもが、各々の音楽家としての在り方と密接に結びつき、シーンでの立ち位置をユニークなものにしている。その影響がメインのバンドにどのように還元されるかも含め、これからも注目したい活動ばかりである。
※1:https://natalie.mu/music/pp/lowiq01_03
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