スピッツは21年ぶり、GLAYとHYDEは初出演……2024年のフェスはキャリアアーティストに注目

 L'Arc~en~CielのボーカルであるHYDEはこれまでもソロで積極的にロックフェスに出演しており、『ROCK IN JAPAN FESTIVAL』や『氣志團万博』、『COUNTDOWN JAPAN』などでは常連とも言えるほどに出演を重ねている。近年では上述したフェスの他にも、2022年に『SUMMER SONIC』、2023年に秋田の『OGA NAMAHAGE ROCK FESTIVAL(男鹿ナマハゲロックフェスティバル)』や鹿児島の『THE GREAT SATSUMANIAN HESTIVAL』と、これまで出演歴のなかった各地のイベントに出演してきた。今年は一昨年、昨年以上に初出演フェスが多数アナウンス。4月には宮城県で開催される『ARABAKI ROCK FEST.24』、5月には埼玉県で開催される『VIVA LA ROCK 2024』、そして同じく5月に東京と大阪の2カ所で開催される『METROPOLITAN ROCK FESTIVAL 2024(METROCK 2024)』、さらに6月にはSiM主催の『DEAD POP FESTiVAL 2024』や7月の『JOIN ALIVE 2024』、そして『NUMBER SHOT2024』と例年以上に各地のロックフェスへの出演が決定している。L’Arc~en~Cielとして東京ドームや国立競技場など日本最大級の会場でライブをしているのはもちろん、ソロとしてもアリーナクラスでのワンマンライブを開催しているHYDE。自身のファンばかりではないロックフェスへ積極的に出演するチャレンジングなスタイルは、彼のミュージシャンとしての可能性を拡張する大きなカギとなっているのかもしれない。

氣志團万博2022 ~房総魂~ LIVE DIGEST

 他にも5月に横浜にて開催される『GREENROOM FESTIVAL '24』に佐野元春 & THE COYOTE BANDが出演するなど、今年は特にベテランバンドの積極的なフェス出演が印象的だ。そこに感じるのは各アーティストの守りに入らない攻めの姿勢。音楽の聴かれ方が大きく様変わりし、音楽シーンが否応なく新しい時代を迎える中で、長いキャリアを持つバンドと音楽フェスの在り方も大きな転換点を迎えているのかもしれない。

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