Djo「End of Beginning」バイラルヒット 『ストレンジャー・シングス』俳優が作る80年代の世界観
Viral Chart Focus
Spotifyの「Daily Viral Songs(Japan)」は、最もストリーミング再生された曲をランク付けした「Spotify Top Songs」とは異なり、純粋にファンが聴いて共感共有した音楽のデータを示す指標を元に作られたランキング。同チャートの3月13日付のTOP10は以下の通り(※1)。
1位:Pajama Parties「パジャマパーティーズのうた」
2位:Gyubin「Really Like You」
3位:Djo「End of Beginning」
4位:Number_i「GOAT」
5位:千葉雄喜「チーム友達」
6位:etsuco「Highway Driving Car」
7位:Dragon Ball「摩訶不思議アドベンチャー」
8位:Creepy Nuts「Bling-Bang-Bang-Born」
9位:Christell「Dubidubidu (Chipi Chipi Chapa Chapa)」
10位:友成空「鬼ノ宴」
今週は3位にランクインしているDjo「End of Beginning」をピックアップする。同曲は、米国を中心にTikTokで拡散され、それが世界中に派生。「Daily Viral Songs(Japan)」には、2月21日付で25位で同チャートにランクイン。以降、じわじわと順位を上げ、2月26日付で10位圏内、3月10日付で5位圏内、3月13日付で3位まで上がってきた。時期を同じくして、米国のバイラルチャートやグローバルチャートでは1位を獲得している。
Djoの正体は、アメリカ出身の俳優、ジョー・キーリーだ。彼は2016年からNetflixで配信されている、アメリカのSFホラードラマテレビシリーズ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』のスティーブ・ハリントン役に抜擢され、同ドラマの世界的な大ヒットで、一躍知名度を上げた。俳優活動と並行して音楽活動も行っており、サイケデリックロックバンド Post Animalにギタリストとして在籍し、セカンドアルバムではボーカルも披露している。『ストレンジャー・シングス 未知の世界』での登場回数が徐々に増えていき、その後脱退。Djo名義でのソロ音楽活動をスタートさせた。
Djoとしての初音源は2019年に発表された「Roddy」。2020年、新型コロナウイルスの影響で『ストレンジャー・シングス 未知の世界』の撮影が中断した期間は音楽活動に専念していたそうだ。また同時期に、スタジオジブリの作品にはまり、よく観ていた、その音楽もまた素晴らしいと、イギリスメディアのインタビューで語っている。その後、2020年9月にシングル1曲を発表した後、2022年にはデジタルシングル2作とフルアルバム1枚を発表しており、2022年9月発売のアルバム『DECIDE』に収録されているのが「End of Beginning」だ。