ammo、満員のZepp DiverCityで理想を現実に この先も続く自分たちにとっての“ライブハウス”を探す旅

 アンコールで再びステージに現れた3人は「最近、胸張って音楽で飯食ってるって言えるようになりました」と言い、自由なトークを展開していく。タイトかつどこかヒリヒリしていた本編とは打って変わって、和やかな時間が流れる。しかしいざライブを再開しようとすると、そんな空気を変えられずに困る3人。だが、いざメジャーデビュー作『re:想-EP』『re:奏-EP』両方に収録されている「何°Cでも」を始めれば、一瞬で空気を変える。モノクロな演出も手伝い、秀逸な言葉選びで描かれるストーリーに会場中が聴き入った。さらに「賭け愛」「初恋病」でラストスパート。楽曲にあわせてジャンプをする人や、体を揺らす人、友達と顔を見合わせてうれしそうに拳をあげる人。それぞれがammoのライブを楽しんでいた。

 この日、岡本は何度も「ライブハウスって何だ? ammoのライブって何だ? 一緒に探そうぜ」と口にしていた。岡本が前のめりに歌い、川原が動き回りながらもどっしりしたベースで支え、北出が激しいリズムを刻み、それにあわせてフロアも熱くなっていくのも一つ。しかし、ミディアムチューンやバラードも届けられる彼らのステージでは、それだけを“ライブハウス”と指すわけではない。この日で言えば、「紫春」「寝た振りの君へ」の前にはそれぞれ、歌詞にはないフレーズを、まるで歌詞のように織り交ぜ、そこから曲へとつないでいた。彼らにとっても、受け取り手にとっても、楽曲の解釈はその日その時の状況や心情によって変わる。彼らの言う“ライブハウス”というのは、そういうことなのだろう。

 終演後には、来場者チケットが配布された。このチケットには1月に行われたライブ『BRONZE 10周年祭 BRONZE pre "インディーズ最後の夜"』のライブ映像の視聴QRコードが記載されていた。インディーズ時代、サブスクでの配信をせずCDにこだわり、“ライブハウス”にこだわってきたammoらしい、ライブハウスへの招待状だ。

 「まだ旅の途中」と話していた彼ら。3月23日からはレコ発ツアーに出る。そのタイトルは『THIS IS MODERN OLD STYLE TOUR』。「ライブハウスって何だ? ammoのライブって何だ?」を、引き続き探す旅になりそうだ。

■セットリスト
1.やまない愛はある
2.未開封
3.深爪
4.突風
5.歯形
6.Chill散る満ちる
7.おもしろい方へ
8.紫春
9.おやすみ
10.ジュブナイル
11.不気味ちゃん
12.寝た振りの君へ
13.(emoji)
14.わかってる
15.星とオレンジ
16.これっきり
17.包まれる
18.フロントライン
19.後日談
20.CAUTION
21.歌種
22.ハニートースト

En1.何℃でも
En2.賭け愛
En3.初恋病

■ツアー情報
『THIS IS MODERN OLD STYLE TOUR』
3月23日(土)愛知・名古屋 CLUB QUATTRO
前売 ¥3,500 開場17:00 / 開演 18:00
3月27日(水)石川・金沢vanvan V4
前売 ¥3,500 開場 18:15 / 開演 19:00
4月1日(月)福岡・福岡BEAT STATION
前売 ¥3,500 開場 18:00 / 開演 19:00
4月9日(火)東京・渋谷Spotify O-Crest
前売 ¥3,500 開場 18:15 / 開演 19:00
4月13日(土)香川・高松DIME
前売 ¥3,500 開場 17:45 / 開演18:30
4月14日(日)岡山・岡山CRAZY MAMA 2nd Room
前売 ¥3,500 開場 17:15 / 開演 18:00
4月18日(木)宮城・仙台 enn 2nd
前売 ¥3,500 開場 18:15 / 開演 19:00
4月21日(日)北海道・札幌ペニーレーン24
前売 ¥3,500 開場 17:00 / 開演 18:00
4月25日(木)大阪・心斎橋BRONZE
前売 ¥3,500 開場 18:15 / 開演 19:00

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