新しい学校のリーダーズ、日本武道館ライブ成功の裏側 結成当初の気持ちに立ち返った激動の日々

不安をなくすために4人でたくさん会話した(MIZYU)

SUZUKA&MIZYU

ーー今年1月9日に開催された日本武道館公演『青春襲来』。その内容に関しては、どんなイメージで構築していったのでしょうか?

RIN:以前、東京体育館でやったライブ(2023年10月開催の初アリーナワンマン『HAMIDASHITEIKU』)の時はステージに大きなセットを組んで、ダンサーさんやゲストの方を呼んだりしながら、すごくきらびやかなショーを創り上げたんですよ。それを経て決まった日本武道館公演だったので、今度は4人が身一つでライブに向き合いたいっていう思いがまずありました。同時にチームでの話し合いの中、センターステージで360度を客席にするアイデアが出たので、「よし、それで行こう!」とみんなで気合いを入れ直した感じでしたね。

 いつものライブでは私たちのパフォーマンスも正面からしか見てもらえないけど、360度にすることで背中からも見てもらえることになるじゃないですか。なので、背中側の人も寂しくないようなステージングを考えたりしていくのが楽しかったですね。で、実際にステージに立ってみたら、どこを向いてもたくさんのファンの方がいてくれることに感動してしまって。「なんて幸せな空間なんだ!」って思いました。

日本武道館公演『青春襲来』より

ーーライブの冒頭、客席を眺めながらものすごくいい表情をされていたのが印象的でした。

SUZUKA:もう本当にヤバかったですね(笑)。

MIZYU:本当に素敵な景色でした。たぶん私たちのライブに初めて来る方がすごく多かったと思うんですけど、想像以上に「待ってたよ!」っていう空気が一気に押し寄せてきて。その包容力のすごさに、ライブ序盤から嬉しさが爆発しちゃってましたね(笑)。

ーーセットリストはどんなふうに決めていったんですか?

SUZUKA:頭からガン攻めで、テンポ良く進めていきながら、一回グッと見せつけるとこがあったかと思えば、そこからDJミックスでお客さんとのグルーヴを沸騰させていく……とにかく本編はけっこうドワー!っとした流れでしたね(笑)。

MIZYU:イメージはもう“青春襲来”だよね。

KANON:そうそう。まさに“襲来”って感じのセットリストにすることを意識して。

MIZYU:ライブタイトルに負けないように駆け抜ける内容にしようと。

SUZUKA:で、そのセトリに合わせた演出もめちゃくちゃすごかったんですよ。

KANON&RIN

ーーステージセット自体はシンプルでしたけど、多彩な照明効果や床に仕込まれたLEDに映し出される映像によって楽曲の世界観へより没入することができる感じで。

MIZYU:そうそう。そのバランスがすごくよかったと思うんですよね。身一つ、裸一貫で戦っている4人に対し、必要最低限の演出が後押ししてくれていたというか。

SUZUKA:東京体育館のときは演出に頼っている部分もあったような気がするんですけど、今回は私たち4人がステージを支配している中、それをよりプッシュしてくれる演出になっていたんです。そういう演出こそが私たちらしいんやなっていう気づきにもなりましたね。

RIN:うん。パフォーマンスしていても、めちゃくちゃ気持ちよかったです(笑)。

ーー演出面にもメンバーの意見はかなり反映されているんですか?

SUZUKA:そうですね。信頼というバイブスで繋がっている演出家さんなので一旦、お任せはするんですけど、そこで上げてもらった案に対して、私たちから「これはヤバイ!」とか「ここはこっちのほうがいいですね」とか、いろいろ意見を言わせていただいて。

KANON:セッションするように、たくさん話し合いをしました。

RIN:密にやり取りはしたよね。

MIZYU:乳首ドリルしちゃうくらい密なやり取りを(笑)。

SUZUKA:演出家の方はけっこうリアクションがいいんで(笑)。

日本武道館公演『青春襲来』より

ーーライブ当日、開演直前の4人はどんな雰囲気でしたか?

KANON:4人で抱き合いました!

SUZUKA:演出面も含め、私たちが創り上げてきたものに自信はあったので、あとはもう楽しもうっていう気持ちで抱き合いましたね。

ーーそこに不安や緊張はまったくなかったですか。

SUZUKA:そうですね。ミスはしたくないっていう、いい緊張感はありましたけど、あとはもうワクワクとした楽しい気持ちだけやったかな。

MIZYU:不安を振り払えるくらいの自信が持てるように、きっちりリハーサルもしましたしね。

RIN:そうだね。ライブは、そういう不安を持ち込んじゃいけない場所なので。

MIZYU:不安をなくすために4人でたくさん会話もしたし。納得いくまでやるべきことをやれば、あとは気持ちよくステージに立てることはわかってるので、ライブに対しては普段からそうやって向き合っています。とは言え、「あー武道館かぁ」っていう普段とは違う感覚も正直、ありましたけどね(笑)。

KANON:普段のライブとはちょっと違ったもんね。

RIN:うん。振り付けも作り直したりしてたし。

MIZYU:そういう感覚も含め、しっかり楽しめました。

ーーライブ中、日本武道館に立つことを「待ち望んでいた」とおっしゃっていましたよね。

MIZYU:日本人のアーティストにとって、日本武道館に立てるのはすごく誇らしいことじゃないですか。いろんなアーティストさんのライブを武道館で観た経験もあったので、憧れはやっぱりありました。あとはね、自称“青春日本代表”として活動しているので、日本の国旗の真下で暴れまわりたいっていう気持ちもありましたし(笑)。

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