M!LKらしさに加わった“大人の色気” 横浜アリーナ成功で開けた新たな扉への手応え

M!LKらしさに加わった大人の色気

「やっとM!LKの表題曲でこういう曲ができる」(山中)

ーーではここからは、新曲「Kiss Plan」について聞かせてください。

吉田:去年配信リリースした「ハピダン」はめっちゃハッピーだったじゃないですか。そこまでの楽曲でも「M!LKといえば!」っていう王子様みたいな曲をやらせていただいていて、そこからの「Kiss Plan」ですからね。大人の色気がすごいことになってます。衣装からしてすごくないですか。

塩﨑:肌見え衣装(笑)。

吉田:それぞれの個性を持ってヒロインを取り合う5人の男たち、その大人の魅力を表現しようと。恋愛ドラマみたいに展開していくこの世界観を、聴いてる人に体験していただこうという作品になってます。

山中:あくまでも、爽やかにね(笑)。

佐野:まぁ、僕はびしゃびしゃになりましたけど。

曽野:佐野さんだけ、濡れる場面あったからね(笑)。

ーーMVの話ですね(笑)。

塩﨑:佐野さんだけブクブクだった(笑)。

吉田:水中での演出があってね。大人っぽさが爽やかに表現されているので、これはもうぜひMVを観てください。

山中柔太朗

ーーちょっと変な例えになりますが、大人っぽさという意味では、M!LKが新車を手に入れたようなイメージが湧いたんですよね。乗ってる車が変わっただけじゃなく、ふとハンドルを握っている横顔を見たら、いつの間にか表情まで大人っぽくなってたみたいな。

山中:めっちゃ嬉しい。綺麗な表現。

曽野:その感じ、グレードアップした新車ってことですね。

吉田:そうだね。新しい面構え。

ーー皆さんの第一印象などはいかがでした?

佐野:僕、最初にまず思うのは覚えられるかどうかなんですよ。つまり、パッと聴いて耳に残るかどうかが大事というか。でもこの曲は〈Kiss Plan, baby〉っていうのが一度聴いて残ったんで、すごくいいなと思いましたね。

曽野:そうそう。〈Kiss Plan, baby〉って連呼されるからね。僕もどちらかというとそういう聴き方っていうか、タイトルになってる言葉が曲の中にたくさん使われてたりしてた方が、キャッチーで覚えやすいなって思うんですよね。じゅう(山中)の色気のある声の魅力が、存分に発揮されそうな曲だなって思いながら聴きました。

山中:発揮されそうだなって思います(笑)。というのは、半分冗談半分本気ですけど、最初に聴いたときは、やっとM!LKの表題曲でこういう曲ができるなって思いましたね。

M!LK – Kiss Plan (Official Music Video)

ーーなるほど、これまでもこういう感じをメインにしてみたいなって思っていたと。

山中:そういう気持ちもあったんですけど、やっぱりまだ早いなというのもわかってたし。でもこのタイミングでやるっていうのは、例えばみんなの年齢とか、雰囲気的にもやっと追いついたからだなって思える。

塩﨑:そうだね。

山中:「energy」で1回こういう感じをやってますけど、それともまたちょっと違う。J-POPでありつつもかっこいい曲っていうのは、なかなかないラインだった気がするんですよ。

ーー確かに、ちゃんとJ-POPですもんね。

曽野:正統派な感じ。

山中:その空気感を残してるのが、一番いいところかなって思います。

曽野舜太

「5人がちゃんと向き合って表現してるからこそ“らしさ”になる」(吉田)

ーーこれまでがいわゆる王子様的な立ち位置だったとしたら、今回はもっと女の子にグッと近づくというか、踏み込んでくる感じも表現されていますよね。そこが新しい魅力だけど、あくまでも品のある描き方になっているところが素敵だなと感じました。

吉田:そうなんですよね。今までもちょっとキラッとした恋愛とか、あと「STARS」みたいに幸せを願ってるよっていう気持ちを描くものはあったけど、こんなふうに相手に対してアプローチをする曲って、M!LKとしては珍しいなって思う。

山中:キスをテーマにするってあんまりなかったよね。

吉田:うん。タイトルを聞いたとき、大人っぽいなって思いましたもん。でも、実はこの曲の前に、「Weekend」(『Kiss Plan』初回限定盤に収録)をレコーディングしてたんですよ。

ーーかなり大人なムードのカップリング曲ですね。

吉田:はい。で、その後に「Kiss Plan」と「ピースサイン」(『Kiss Plan』通常盤に収録)を一緒にいただいて。正直、「『Weekend』がカップリングの曲だよ」って言われた瞬間もびっくりだったんですよ。「え? これをM!LKが歌うの!?」って。

塩﨑:そうだね。

吉田:ソロアーティストの方とかが歌いそうな曲調だったから、これをM!LKの5人が歌うの? って。しかもその後に、リード曲に決まったのがこの「Kiss Plan」だったから、マジでびっくりしました。しかも「ピースサイン」も聴いて、なんか今回のラインナップ面白いことになってるぞって思いました。「あ、ここでM!LKの空気に戻るんだ」みたいな。この中だと唯一、これまでのM!LKっぽさを継承してる曲だったので。

ーー「ピースサイン」も、やろうと思えばもうちょっとやんちゃなアレンジが成立しそうな歌詞だけど、そうじゃなくて大人っぽい、レビューのような見せ方をされてるところがミソだなと思いました。

山中:確かに、確かに。

吉田:別にヒーローだって歌詞で言ってるわけじゃないけど、ヒーローっぽさもあるじゃないですか。そこも、次(『M!LK CONCERT TOUR 2024「HERO」』で)やることが考えられているのかなと思うと、ますます楽しみになってきましたよね。

山中:この曲、音の感じがいいんだよね。オケがブラスサウンドなんですけど、僕、言ってたんですよ。華やかで、ちょっと壮大な感じとかもいいんじゃないかって。

ーー歌詞の世界観はM!LKっぽいけど、そういうサウンド面もまたグレードアップしている感じですよね。今回のシングルは、M!LKが次のフェーズに入ったことを音楽でしっかり伝える3曲になってると思います。

吉田:改めてこの並びを見ると、M!LKとしてまだやってなかった曲の雰囲気があったのかって思いますよ。M!LKは変幻自在にいろいろやってきたし、アルバムはアルバムで結構幅広げたんだけど、さらにシングルという拡張パックで全然違う色が入ってきて。これはもうライブ、すごいことになるだろうなっていうのは僕らも思いましたよね。

曽野:でもそこで、メジャーじゃない音楽をやってるわけじゃないっていうね。

ーー奇を衒ったもので無理やり幅を広げてきたわけじゃない、と。

吉田:そうそう。だからすごく嬉しかったですし、ありがたかったですよ。M!LKの色がまた増えて。

ーーM!LKらしくバージョンアップしていくというか。

吉田:そうそうそう。僕らの“らしさ”って、曲に対して5人がちゃんと向き合って表現してるからこそ“らしさ”になるんだろうなって思うんですよ。それこそ太智の声とかM!LKならではの大事な要素だと思うし。もちろん全員の声とか性格もそうなんですけど。

ーー塩﨑さんの声のキャラってありますよね。

曽野:ありますし、それがめっちゃいい。

山中:映えるよね。

塩﨑:いやいやいや(笑)。

吉田:いろんな曲やってるけど、5人でやるからM!LKらしくなるっていうのは変幻自在というコンセプトに沿ってるなと思います。

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