JASRAC、著作物使用料2023年12月分配期実績発表 前年度同期比110%超

JASRAC、12月分配期著作物使用料発表

 日本音楽著作権協会(JASRAC)が、2023年12月分配期における著作物使用料の分配実績を発表した。

 JASRACは、音楽の利用者が支払った著作物使用料を年に4回(3月、6月、9月、12月)、作家/音楽出版社等の権利者に分配している。12月11日には、2023年の4回目として分配。12月の分配額は、332億185万7,226円、前年度同期比110.1%、12月分配としては過去最高額となった(※1)。2023年12月分配は、主に2023年4月から9月の使用料収入を反映したもの(※2)。

 利用分野別の主なトピックスとしては、演奏会等が使用料算定の基礎となる入場料(チケット代)が上昇傾向にあることなどから、約12.3億円(前年度同期比111.8%)となった。大規模演奏会等は、上記の理由に加え、国内外のアーティストのドーム/アリーナ公演が増加したことから約8.4億円(前年度同期比160.3%)となっている。

 また、「スマートパチンコ」の機能を搭載した新機種が多く投入されたことなどから、遊技機(上映・演奏)は約2.3億円(前年度同期比184.8%)、ゲーム目的複製は約7.6億円(前年度同期比121.2%)に。

 インタラクティブ配信では、動画配信サービスや音楽サブスクリプションの市場が引き続き好調を維持していること、大手配信サービスの一部と利用許諾契約を更改したことなどから、約116.6億円(前年度同期比115.8%)となっている。

 分配対象楽曲数は、242万8,192曲。分配対象の権利者数は、音楽出版社を通じた分配を含めると、著作者7万3,905人、音楽出版社2,875社となる。このほか、112の外国団体を通じて31万364人の著作者、3万4,830社の音楽出版社にも使用料が分配される。

※1:権利者への送金の際、上記分配額から管理手数料、所得税等を控除。
※2:使用料の入金から分配までに要する期間は科目によって異なる。

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