Snow Man ラウール、&TEAM K、BE:FIRST SOTAら『FNS歌謡祭』ダンスコラボから感じた新フェーズ
実際の放送を見てみると、今回の構成は、分かりやすいながら息を呑むものだった。まずトップバッターを飾ったのは、“魅せる”ことを得意とする若手の二人。幕が上がるとともに現れた荒々しい雷雨の映像を背景に、シルバーのストーンが揺れる黒衣装に身を包んだラウールとブラッドレッドのラインをたずさえた白シャツが目を惹くKが、力強さとしなやかさが共存した対になるようなダンスで序盤から視聴者を釘付けにした。
背中合わせの二人がズームされると場面が切り替わり、銀色のパイプが複雑に絡み合ったオブジェの上下で自在に動く4人が映し出される。テクニカルなダンスが持ち味の彼らは、中務、川尻、KENZO、SOTAの順で交互に迫り来るようなソロパフォーマンスを披露。カメラに向かって飛び降りるように着地したSOTAを筆頭に、4人が横一列に並んだところで、満を持して登場したNAOTOが最年長の頼もしさを感じさせるような矜持に満ちた表情でバトンを受け取った。“EXILE魂”を踏襲したスキルに見入っていると、息をつく暇もなく、KENZOがブレイクダンスのヘッドスピンを披露。
最後には7人が揃った圧巻のパフォーマンスで幕を閉じた、あっという間の3分23秒。今回、楽曲には東京ゲゲゲイの「G120」と「醜いシンデレラ」のリミックスバージョンが使用された。振り付けにはダンサー・振付師として活躍する廻修平や50、“HATABOY”としても知られるKAITA、Macotoが参加している。元々は「G120」のみの予定だったところ、車で「醜いシンデレラ」を聴いた仲宗根が東京ゲゲゲイ・MIKEYに承諾を得て2曲とも用いることになったそうだ。このラインナップを見て、2013年から2016年頃まで開催されていた、仲宗根も出演したストリートダンサー×ストーリーの融合舞台『*ASTERISK』を思い出した人もいたのではないだろうか。時代とともに受け継がれる精神を、まさに今、音楽の未来を担っているアーティストたちがダンスで表現した今回のコラボステージは、エンターテインメントの新たなフェーズの到来を確かに感じさせた。
最近では歌番組だけでなくSKY-HI×日本テレビが手掛ける『D.U.N.K. Showcase』などを筆頭に、事務所やグループを越えてアーティストがコラボするイベントも増えているが、この流れは2024年も続いていくだろう。今回出演したメンバー以外にも日本には優れたパフォーマーが多く存在している。今後どのようなコラボが実現するのか楽しみだ。
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