DOBERMAN INFINITY、新たな試みに挑んだツアー『DOGG RUN』 感謝の想い綴った新曲も初披露

DOBERMAN INFINITY『DOGG RUN』レポ

 DOBERMAN INFINITYが、『DOBERMAN INFINITY LIVE TOUR 2023 “DOGG RUN”』Zepp Haneda(TOKYO)公演を12月5日に開催した。

 グループ10周年に向けて行われた本ツアーは、全国のホール、ライブハウス、そしてZeppという異なる規模会場をミックスするという新たな試みとなっており、その中でZeppのファイナルを飾ったのが本公演である。

KUBO-C

 フロアは超満員。ツアーのイメージカラーである黄色のペンライトがあたたかな光を灯す中、大歓声と共にバンドメンバーとDOBERMAN INFINITYの5人が登場する。ライブの幕開けは「FLAMMABLE」。1曲目からエンジン全開のメンバーに触発されるかのようにフロアにも一瞬で火がつき、タオルを振り回す観客たち。〈昨日の分まで騒げ〉〈明日を考えず遊べ〉という歌詞は、“ライブでファンに元気を届けたい”という彼らの思いとぴったりと重なる。続く「SAY YEAH!!」でさらにボルテージは上昇。GSの扇動でコール&レスポンスも始まり、序盤とは思えないほどの一体感が生まれていく。KUBO-Cはステージの端まで行き、観客を煽る。

GS

 本ツアーから新たに加わったホーンセクションによる艶やかな音から始まったのは、「SO RICH」。ギター、ドラム、ベース、DJ、キーボード、コーラスと豪華な編成による華やかで重厚な演奏と、DOBERMAN INFINITYメンバーのアグレッシブなパフォーマンスが混ざり合い、臨場感のあるステージで観客を楽しませた。ステージ上を駆け回っていたP-CHOが「ここに集まったからには、嫌なこと全部忘れさせてやるぜ!」と叫び、最高のポジティブソング「そんぐらいの事だぜ」を届ける。「JUMP AROUND ∞」で観客全員が一斉に飛び跳ね、会場を揺らした後は、「GA GA SUMMER」でひと時のサマータイム。フロアでは活き活きとペンライトが揺れる中、全員が心を一つにしてシンガロングし、ステージ上ではメンバー同士がふざけ合って笑い合う。ライブならではの高揚感溢れる光景がいくつも生まれていた。

P-CHO

 ここまでノンストップでアッパーなナンバーを連発していたが、「Where we go」からはステージセットの階段に座ってしっとりと歌い上げる。今の時期にぴったりなクリスマスのラブソング「あの日のキミと今の僕に」は、ほろ苦く切ないバラード。ミラーボールの回る中、KAZUKIの伸びやかな歌声が響き渡り、とびきりロマンチックな光景を作り上げながらライブ前半パートを締めくくった。

KAZUKI

 黄色と黒の衣装に着替えて登場した後半パートは、「DO PARTY」で勢いよくスタート。彼らの勢いは留まることを知らず、疲れた様子も見せずに全力で暴れ出すメンバーと観客。無条件に高揚感を掻き立てるお祭りソング「INFINITY ZOO」、フロアにいる全員が両手を掲げて一斉にノる「Treasure」など、ライブを盛り上げる強力なナンバーを次々と投下していく。SWAYが「次はみんなが歌う番だよ!」と投げかけて始まったのは「SUPER BALL」。パワフルなメンバーのパフォーマンスに負けじと、観客は全力で声を上げ、踊り続けた。

SWAY

 最高の興奮と楽しさを届けたあとは、ファンへの思いを込めて、大切な曲たちを披露していく。「みんなでいろいろ我慢していたとき、俺たちを繋げてくれた曲」とSWAYが紹介したのは、「We are the one」。この曲は、2019年11月にリリースされたが、直後のコロナ禍で観客はライブでの声出しが禁止に。約4年の年月を経て、ようやくみんなで歌うことが実現したのだ。KAZUKIの包み込むような優しい歌声に続いて、4人と観客たちが声を合わせて歌い始める。P-CHOが「俺たちは一つ。もう何の遠慮もいらねぇぜ!」と叫ぶと、観客の歌声はより一層大きくなった。

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