SG、どん底を抜け出し新たな人生観へ メジャーデビューで確信したプロセスを分かち合う大切さ
「決めつけをしないことで、活動も止まらない」
――実際に曲を聴くと、曲調やアレンジを含めて、まだ見ぬ未来へ向けたポジティブな予感が伝わってきます。この曲がメジャーデビュー第一弾シングルである意味も大きいと思います。
SG:それを待ってくれたのがLDHの皆さんで。本当にありがたいですよね、締め切りをずらして、6カ月間何もしていない僕に、本当に寄り添ってくれて。そもそも僕は締め切りに追われるどころの問題じゃなくて、人生に追われて途方に暮れていたのですが、そうしたことを全部理解してくださって、その上で一緒にやろうって言ってくれる。アーティストファースト、作品ファースト、なおかつ僕の人生観ファーストになってくれて、本当にこれ以上のことはないなと。最強のチームだなって思いましたし、ここから描く旅、めっちゃおもろそうやんって思っています。
――こういうインタビューの場合、どうしても最後は「今後の目標は?」がお決まりの質問になることが多いんですけど、今のSGさんにとってはその質問は野暮というか、その先のすごい境地に至っているように感じます。
SG:うまく伝わるか分からないんですけど、たぶん、今後の目標とかそういう次元の話をしているんじゃないんですよね。ただ、そうなるとインタビュー、締まらないですよね(笑)。
あ、目標っていうか……だからこそ、人生観を一貫して死ぬことが目標ですね。目的地は墓場なんですよ。僕が墓場に行く時に、僕の生きてきた物語が誰かのためになればいいなぁ、みたいな感じで生きてるんで。だから目標はないって言ったらあれかもしれないけど、そういった意味での最終目標はあるかもしれない。まあでも、目標って言葉とはちょっと次元が違うかもしれませんが。
――目標や目的から自由になるという人生観を体現していくSGさんの生き様を見て、勇気づけられる人はすごく多いと思いますよ。
SG:良かった。もしかしたら、目標ないですって言ったら、人によってはおもんないなって思うかもしれないっすけど、アーティストとして作品を作る上で、目標を決めつけないことで広がるクリエイティブの可能性というものがあると思っていて。
例えばですけど、仮にドームに立ちたいっていう目標を立てると、そこに至るまでのビジョンしか考えられない気がするんですよ。もちろん、そのプロセスがすごく大きいことは分かりますけど、それをクリエイティブに落とし込む時って、ドームという目標の大きさが一つの制限になってしまうかもしれない。宇宙を例にしても同じで、「宇宙について曲を書こう」って言っても、たぶん想像した宇宙の大きさのものぐらいしか書けないんですよ。だから、決めつけない。生きてる中での、あらゆる無限の可能性を作品として形にするために、目標をなくしました。
――無限の扉が選択肢としてあって、その扉の先に無限の可能性があって、それらを一つずつ選んでいくプロセスの中で、もしかしたら銀太さんのような仲間と交わったりすることもあるのかなと思います。
SG:そうですね、本当にいろいろな活動の可能性があると思います。僕自身、今回6カ月ほど止まりましたが、またいつか止まるかもしれないし。でも、それ自体も僕はプロセスだと思ってるし、だから「止まりません」っていう決めつけはしない。逆説的ですが、そういう決めつけをしないことによって、たぶん止まらないと思います。
――そのスタンス、意思を持てている今のチームの状態は、とても健全で理想的だと思います。
SG:無敵ですね。今は毎日、頭がフル稼働しています。ここから超おもろいんじゃないかな。だって、ここからどこに向かうのか、何をするのか、僕本人ですら分かっていない。もうワクワクですよね。これから先のプロセスの一つひとつを、たくさんの人と一緒に共有できたらすごく素敵だと思っています。
――本当に、人生観というか、生き様ですよね。
SG:ちゃんと分かった気がしますね。自分っていう人間の生き方とか、生きる意味が。きっとこういうことなんだろうな、みたいな若干悟った感じ(笑)。
――このタイミングで悟ることができたっていうのは大きいですよね。
SG:そうですね。その上で、どう新しい人生を生きていくかについては全部「Palette」に入っているので。〈鮮やかな世界で/掻き鳴らして行け〉と歌ってますし、今までの人生の色全てで、これから先の人生をもう一回描いていく、っていう新しいスタートラインにしっかり立てたと思いますね。
※1:https://realsound.jp/2023/03/post-1286935.html
■リリース情報
11月13日(月)リリース
New Single 「Palette」
Streaming & Download
https://lnk.to/sg_palette