乃木坂46、34thシングル『Monopoly』フォーメーション解説 遠藤さくら&賀喜遥香Wセンターなどポイントは?

 乃木坂46が12月6日にリリースする34thシングル『Monopoly』の選抜メンバーが、11月5日深夜放送の『乃木坂工事中』(テレビ東京系)にて発表となった。

 井上和がセンターを担い、初めて3期生、4期生、5期生のみで『乃木坂46 真夏の全国ツアー2023』を巡った前作『おひとりさま天国』より約3カ月ぶりとなるシングル。2022年から乃木坂46のリリースは3月、8月、12月と決まった周期となっており、その昨年の12月に発売されたのが齋藤飛鳥の卒業シングルである31stシングル『ここにはないもの』であった。その後、乃木坂46の新体制として久保史緒里、山下美月がダブルセンターを張った32ndシングル『人は夢を二度見る』が発表されている。

先輩として成長を見せる遠藤さくら、賀喜遥香がダブルセンター

 今作『Monopoly』でセンターを務めるのは、遠藤さくらと賀喜遥香。『人は夢を二度見る』の久保と山下の3期生、『おひとりさま天国』の井上の5期生という流れを踏まえると、2023年を締めくくるシングルとして相応しく、そしてこれからの未来に覚悟を持った4期生ダブルセンターだということがチーム全体としても透けて見えてくる。

 遠藤は24thシングル『夜明けまで強がらなくてもいい』、27thシングル『ごめんねFingers crossed』、賀喜は28thシングル『君に叱られた』、30thシングル『好きというのはロックだぜ!』のそれぞれ2作で単独センターを経験。加えて、今夏は『乃木坂46 真夏の全国ツアー2023』で座長を務める井上を先輩として支える側に立った。特に遠藤は連続テレビ小説『らんまん』(NHK総合)で主人公の万太郎(神木隆之介)と寿恵子(浜辺美波)の娘・千歳役を好演。かつての山下と同じく、遠藤を通じて乃木坂46を伝える新たなグループの顔になりつつある。『らんまん』で夫婦役を演じた濱田龍臣と一緒にゲスト出演した『あさイチ』(NHK総合)では、ロケも、スタジオでのコメントも上手にこなしており、遠藤に頼もしさを感じた最近の例だ。

 『乃木坂工事中』での選抜発表後のコメントも落ち着き払った遠藤の姿が印象的だった。一方で、賀喜は5期生と迎える年末に思いを馳せていた。今年は3期生、4期生、5期生のみで迎える初めての師走となり、多忙となる音楽特番への出演が気がかりなのであろう。しかし、それは偉大な先輩メンバーの背中を見てきたからこその発想であり、先述した『乃木坂46 真夏の全国ツアー2023』の地続きとして、先輩の自覚が強く芽生えていることを感じさせる。

 『おひとりさま天国』収録の賀喜と遠藤のユニット曲「マグカップとシンク」が示すように、ふたりは“かきさく”として相思相愛かつ背中を預けあえるような関係性。同じくフォーメーションのフロントを担う山下、久保は言わずもがなグループを代表するメンバー。盤石の布陣だ。

乃木坂46『マグカップとシンク』

向井葉月、黒見明香、冨里奈央が初選抜入り

 2列目までの十一福神には、川﨑桜、池田瑛紗の5期生が入り、前作の最後列から前進。3列目には、向井葉月、黒見明香、冨里奈央の3人が初選抜入りを果たした。特筆すべきは、3期生として乃木坂46に加入し、8年目にして選抜メンバーとなった向井。これまで長年『アンダーライブ』を牽引するメンバーとしてパフォーマンスを高く評価されてきた一方で、愛する乃木坂46への思いの強さとその悔しさを滲ませていたのも事実だ。最近では「乃木坂野球部」を通じて、黒見とともに野球ファンにも広くリーチし始めているひとりでもある。さまざまな野球データが記された“黒見ノート”が話題の黒見は、その努力が実を結んでの選抜入り。もちろん、“カマキリ”としてのキャラ開花も理由のひとつにあるだろう。

 冨里は、『おひとりさま天国』収録の5期生曲「考えないようにする」で初のセンターに立ったメンバー。彼女もまた『アンダーライブ』を通じて成長したひとりであり、選抜発表で先に呼ばれた五百城茉央に向ける笑顔が彼女の心情、人柄を言葉以上に表している。3列目でシンメのポジションに位置する冨里と五百城の“なおまお”コンビについては、11月13日深夜放送の『超・乃木坂スター誕生!』(日本テレビ系)で特集される予定だ。

乃木坂46『考えないようにする』

 フォーメーション全体に目を向ければ、2列目センターが井上ということで賀喜と遠藤のあいだから井上が楽曲途中に顔を覗かせる位置におり、さらに3列目センターが筒井あやめというのは井上との同級生コンビということもあるが、かつて『夜明けまで強がらなくてもいい』で遠藤と賀喜とともにフロントを担った3人が縦のラインでそれぞれセンターを務めているのも美しい並びだ。

 また、今作の選抜20名の比率は3期生が6名、4期生が7名、5期生が7名で、これまでで最も5期生の人数が多いフォーメーションとなる。11月14日には「Monopoly」の初披露、16日には『ベストヒット歌謡祭2023』(読売テレビ・日本テレビ系)にて「Monopoly」でのパフォーマンスが控えているなかで、5期生は『新参者 LIVE at THEATER MILANO-Za』と『超・乃木坂スター誕生!LIVE』というふたつのライブイベントが年内に予定されている状態。5期生にとっては昨年以上に怒涛の年末がやってこようとしている。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「アーティスト分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる