草彅剛、朝ドラ『ブギウギ』から舞台まで 100の質問で浮かび上がる“自分”の輪郭が明確化した今のモード

 香取慎吾、稲垣吾郎の好きなところについて聞かれた時にも、「彼独自の感性を持っているところ」「自分の世界観を持っているところ」と、それぞれその人なりの「自分」が確立しているところに惹かれているという話題になったのも、今の草彅が何を大事にしているかを表しているようだ。

草彅剛が思う稲垣吾郎と香取慎吾の好きなところは??

 そのなかで、今回草彅が「なんだろう……すごい深いね」と最も頭を悩ませた質問が「一番誇りにしているものは?」だった。「すぐに思いつかないな」と言いながらも、「自分が生きていることが積み重なって自分の歴史になっていくわけで、そこ(過程)に何か乗ってくるみたいな」と言葉を探しながら答えていく。そして、気づけば「毎日の積み重ねが“誇り”」と、誰の心にもスッと入ってくる素敵なフレーズを届けてくれた。自分らしく生きるということ。自分に誇りを持つということ。それは、「俺はちゃんと生きているのであろうか」という問いかけから始まる。と。

 2023年、草彅は本当に多くの作品を手掛けてきた。そこで描かれているのは、時代や生まれに翻弄されながら「自分とは一体何者なのか?」を思い悩む人たちばかり。そんな多くの人生に触れている今、草彅自身の“自分”という輪郭がより明確になっていったのかもしれない。

 自分らしくいることが幸せ。そんなシンプルでポジティブなメッセージを、その自然体の姿で発信する。そして魂を込めて演じた作品を通じて、世のなかに「ちゃんと生きているのだろうか?」を問いかけていく。そうした草彅の活動の先に、自分に対して「誇り」を感じながら人生を歩む人が増えていくような気がした。

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