Cö shu Nie、4ピース編成で奏でる極彩色の音楽世界 繋がり合っている実感を共有した『unbreakable summer』ファイナル

 そうして観客と濃い時間を過ごしつつ、MCではメンバーが、リスナーと改めて対面できた喜びや感動を改めて言葉にした。「なんとか(時間が)巻き戻ってくれへんかなって思いますが……でもこの瞬間が尊いからな」と噛み締めていたのは松本。中村は「いっぱい笑ったしちょっと泣いたし、ロマンティックなツアーでした」と振り返り、「不安で寂しい季節をいくつも乗り越えて生きてきました。きっとみんなにもそういう瞬間があったと思うけど、こうして同じ時間を共有していると、“私たち、音楽で本当に繋がっているやん”って思います」と実感を語った。

 全20曲のセットリストで以って美しき白昼夢を見せるとともに、聴き手一人ひとりの日常へと繋がるメッセージを届けたCö shu Nie。2024年秋にアルバムをリリースすることをすでに発表済みのCö shu Nieだが、今回のツアーは収録曲を制作しながらまわっていたそうで、アルバムについて中村が「自分に重荷を課しすぎてるんじゃないか、と。そのままの自分を、もっと深いところから愛せるようになりたいなと思いながら作ってるアルバムです」と語る一幕も。そしてアルバムに収録予定の曲が2曲披露された。1つ目は、今年6月に配信リリースされた「no future」。揺蕩うような音像に乗せて〈何もしたくない 何も意味ない〉と歌う曲だが、ライブだとギターが前面に出ていて、かなり痛快な仕上がりになっていた。さらに、10月18日に配信される新曲「Burn The Fire」もリリースに先駆けて披露。こちらは感情をストレートに発露させるハードロックで、フロア一面、拳を突き上げて応えていた。こうしてバンドの最新モードをいち早く体感できたのも、ツアーに足を運んだファンにとって嬉しいポイントだったろう。11月13日には、隔月開催を予定しているという自主企画イベント『Cö shu Nie presents「Underground」』がスタート。次のアクションも楽しみだ。

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