FUNKY MONKEY BΛBY’S、地元八王子に咲かせた笑顔の花 『太陽の街ツアー』東京公演に響く全身全霊の歌声

2021年のコロナ禍真っ只中に再始動したファンモンにとって、今回は新体制になってから初めて観客の声出しが解禁されたツアーだ。「八王子!歌おうぜ!」という呼びかけを合図に、「あとひとつ」ではサビの大合唱が起きる。前回のツアー『YELL JAPAN』では、まだ観客の声出しが制限されていた。当時を振り返りながら、ファンキー加藤は「太陽の街ツアーでは全国でたくさんの人と歌い合えて、しんどかった日々が救われてきた」と語った。

「でもそれはきっと俺たちだけじゃなくて…いつものツアーと比べると、涙を流している人も多い気がして。しんどかったことを分かち合えたツアーだったのかなと思っています。みんなよく頑張ってきたねって気持ちでいっぱいです」「どうか自分自身を褒めてあげてください。自分だけの言葉じゃ足りないなら、俺たちが歌うから、受け止めてください!」
熱い言葉に続けて、2人は「YOU」で真っ直ぐな歌声を届ける。〈今までほんとに頑張ってきたね〉〈ほんとにほんとに頑張ってきたね〉ーーそれはコロナ禍を乗り越えた私たちへ向けられたものであり、2人の想いは観客にも届いていたはず。ステージが暗転した時、客席から「ありがとう!」の声が多く聞こえてきたのは、その証拠だろう。

観客の“ありがとう”に応えるように、今度はファンモンが「ありがとう」を届けた。前身グループ時代のラストを飾った楽曲だが、コロナ禍を経た今では、また違った意味に聴こえてくる。ポジティブなイメージの強いファンモンだが、彼らだって人間だ。解散からの再始動、加えて先の見えないコロナ禍で、待ち続けてくれたファンに救われた部分もあったのだろう。目の前の一人ひとりに寄り添うように、熱く歌う2人の姿が印象的だった。
「諦めるにはもう遅いんだ!」と始まった「荒野に咲く花」では、再び客席からのシンガロングが響きわたる。さらに「希望の唄」「ちっぽけな勇気」と名曲を続けざまに投下し、2人は客席にエールを送り続けた。腰を折り曲げて、全身の力を振り絞るようにして歌うファンキー加藤。左右に移動し、1階から3階まで観客とアイコンタクトを取りながら歌を届けるモン吉。最初から全力疾走なのだから体力もだいぶ消耗しているだろうに、それでも熱く鼓舞し続ける彼らを見ていたら、こっちももう前を向かずにはいられなくなる。力を出し切ってステージにしゃがみ込んだファンキー加藤に、モン吉が手を差し伸べて起こしつつ、ラストは「西日と影法師」で客席を一斉にジャンプさせ本編を締めくくった。

止まない歓声に応えたアンコール。「モーニングショット」では銀テープが放たれ、ファンキー加藤が1階席に降りて歌唱するなどお祭りムードで幕を開けた。「今日ここにいる1,800人は、同じ未来を願っている仲間たちだと思っています」ーーそう告げた後は、“1,800人の仲間たち”と「エール」を大合唱。続けて「悲しみなんて笑い飛ばせ」で全員でタオルを回し、にぎやかにフィナーレを迎えた。
全国各地でBABYS(ファンの呼称)とともに、一体感のあるライブを届けたFUNKY MONKEY BΛBY’S。12月3日には、ワンマンライブ『WE ARE FUNKY MONKEY BΛBY'S -2023 TOKYO-』も控えている。ツアーファイナル翌日には、来年2024年にソロデビュー10周年を迎えるファンキー加藤の3年ぶりのソロワンマンライブ『I LIVE YOU 2024 in 日比谷野外音楽堂』の開催も発表された。眩しい太陽のように、この先も彼らはまた全国に笑顔の花を咲かせてくれることだろう。
【セットリスト】
乙Sound
アワービート
ALWAYS
ナツミ
ROUTE 16
告白
八王子純愛物語
夏の終わりに
ヒーロー
メロディーライン
あとひとつ
君だけの歌
YOU
ありがとう
サヨナラじゃない
荒野に咲く花
希望の唄
ちっぽけな勇気
西日と影法師
<アンコール>
モーニングショット
エール
悲しみなんて笑い飛ばせ
FUNKY MONKEY BΛBY’S「答えてファンモン」回答編 仕事、友達、恋愛……ファンモン流の向き合い方を伝授
6月29日、ニューシングル『ROUTE 16』をリリースしたFUNKY MONKEY BΛBY’S。リアルサウンドでは、同曲のリ…
FUNKY MONKEY BΛBY'Sの音楽はなぜ心を打つのか? 力強いメッセージ性、顔ジャケ&MVの相乗効果を紐解く
FUNKY MONKEY BΛBY'Sが、再始動後初となるシングル『エール』をリリースした。新たにファンキー加藤とモン吉の二人組…