≒JOY、1stコンサート『初めまして、≒JOYです。』で描いた未来 確かな成長を見せて新たなスタートへ
既報の通り、昼夜2公演にわたって行われた今回の1stコンサートでは、4都市を巡る≒JOY 1stツアーの開催、小澤のリーダー任命、ソニーミュージックからのメジャーデビューと2024年1月17日にデビュー・ミニアルバムがリリースされることが発表された。ライブ初披露となった7th Song「その先はイグザルト」のほか、この日はロックテイストの「Overture」(曲間にはメンバーのダンスパフォーマンスもあり)、指原が新たに書き下ろした新曲「きっと、青い」が初お披露目となっており、グループが次のフェーズに進んでいることが示されていた。
特筆すべきは、リーダーに任命されたのが小澤であるということ。追加メンバーとしてグループに合流した、=LOVE、≠MEの歴史を踏まえても言わば特異な存在にある小澤。指原が惚れ込んだその歌声は、今や≒JOYに欠かすことができない大事なピースになっているが、最年長でしっかり者の心優しいメンバーとしてグループをまとめる立ち位置にもいた。=LOVEでは山本杏奈、≠MEでは蟹沢萌子という偉大な先輩メンバーが務めている、リーダーポジション。発表と同時に自分のことのように喜び、小澤に駆け寄るメンバーたちを見て、≒JOYの12人の絆を強く感じた。江角をはじめとしたメンバーが口々に小澤にかけた「頼ってね!」、小澤の「みんなで12人で、横1列で頑張ろうね!」という言葉は今の≒JOYを象徴しているとも言える。そして、HKT48としての卒業コンサートに足を運ぶほど大ファンだった指原にリーダーを任命され、「長く過ごす芸能人生で幸せだったこと、嬉しいこと、時にはつらかったことも、苦しかったこともあったと思います。経験を活かして、12人全員、そしてファンの皆さんも幸せになれる、そんなグループを作り上げていきましょう」と言葉をかけられた小澤はきっと感慨無量だろう。
筆者は昨年11月の『≒JOY 特別公演』のレポートの結びにて、「個性がより爆発した≒JOYの公演が観てみたい」と記していた(※1)。指原がドキュメンタリーで「自分の魅力は自分で作り出すしかない」と話しているように、個性とはそのメンバーにしか出せない色であるからだ。≒JOYは「超孤独ライオン」を筆頭にして、=LOVE、≠MEにはない、独自のグループの色を手にしている。それを形成しているのがメンバー12人、一人ひとりの個性である。「その先はイグザルト」でメンバー12人が流れるように登場するスクリーン映像はその個性を感じる瞬間であったが、例えば舌を出してアッカンベーをする山田杏佳は、ファンの間ではあざとさが知られているが、まだ表にはそこまで出ていない≒JOYの“秘密兵器”とも言えそうだ。
メジャーデビューという、また新たなスタートラインに立つ≒JOY。1stコンサートの始まりと終わりに披露された初のオリジナル曲「≒JOY」の中でメンバーは〈そうだ 夢は全部、此処にある〉と歌い続けてきた。これからもその夢の続きを多くのファンに届けていってほしい。いつだって〈Let's JOY!〉の気持ちを忘れずに。