ハロー!プロジェクトはこれからもファンに向けて歌い続ける OGも大集結した25周年記念公演レポート
ハロー!プロジェクト(以下、ハロプロ)の前身となった平家みちよとモーニング娘。の合同ファンクラブ「Hello!」が設立され、今年で25周年。1998年から現在までハロプロに限らず日本のアイドルシーンは大きく変化しており、ハロプロもそれに合わせて大きく変化しつつも多くのメンバーと楽曲がその看板を守ってきた。そんな“ハロプロらしさ”とは何なのか。25年の重みをファンはもちろんメンバーもじっくり感じることになったハロプロの25周年を記念した国立代々木競技場 第一体育館での『Hello! Project 25th ANNIVERSARY CONCERT 「ALL FOR ONE & ONE FOR ALL!」』のACT I公演を以下の通りレポートする。
大歓声の中ハロプロの25年の歩みを振り返る映像が流れいよいよライブ本編へ。2000年リリース、黄色5の「黄色いお空でBOOM BOOM BOOM」をOCHA NORMAがカバーして公演はスタートする。その後「大きな愛でもてなして」や「ロマンティック 浮かれモード」など、2000年前半の楽曲を現役メンバーがカバーする。中でも印象的だったのはBEYOOOOONDSによる「This is 運命」のカバーだ。曲調は明るいが〈あなた〉に愛しているか問い詰めるような歌詞が特徴的な楽曲で、明るく歌っている中で突然〈「わかるよね?」〉と聞く台詞がこの楽曲の狂気度を高めるが、そのパートは高瀬くるみが担当し、可愛らしい歌唱から一転して迫力のある台詞に。それ以外のパートもキュートさの裏にある恐ろしさが見え隠れしており、楽曲パフォーマンスだけでなく演劇も積極的に行うBEYOOOOONDSならではの演技力が光るカバーとなっていた。
石川梨華、三好絵梨香、岡田唯の3人で2004年に結成された美勇伝からは石川、三好が登場し、去年Juice=Juiceを卒業した稲場愛香も加わり「カッチョイイゼ!JAPAN」「恋する♡エンジェル♡ハート」の2曲を披露。石川が「今の気持ちを一言で言うと…ハッピー!」とお決まりの台詞で会場を沸かせていた。
この日の一際大きな歓声を集めたのは太陽とシスコムーンのステージ。メンバーの信田美帆、稲葉貴子、小湊美和による「ガタメキラ」は、パワフルなフェイクが特徴的であると同時に細かいリズムを取らないといけない難曲で、今でもハロプロメンバーにとってはチャレンジの意味を持ちながらカバーされる楽曲として知られている。これまで多くの歌自慢のメンバーが挑戦してきた楽曲だが、オリジナルメンバーの3人が24年前の楽曲を音源以上にパワフルに歌う姿はさすがの一言だ。続けて披露された「Magic of Love」もJuice=Juiceのカバー版が音源収録されたこともあり、現在もよくコンサートで歌われる定番曲だが、今回は3人に加え今年アンジュルムを卒業した竹内朱莉も参加。Juice=Juice版と比べて大人の余裕を感じられるパフォーマンスであった。