(sic)boy×VERNONコラボ曲「Miss You」も話題 SEVENTEEN、ワールドワイドなコラボを実現する柔軟性と楽曲制作力

 楽曲制作からダンスの振付、コンサートの演出までを自分たちで行う「自主制作アイドル」として知られるSEVENTEEN。同グループに所属し、高いパフォーマンス力と楽曲制作力で多くのファンを魅了し続けているVERNONが、日本の新進気鋭のアーティストとコラボレーションを果たしたことで話題を集めている。

 今回、VERNONは、インディーズ時代から国内外の音楽ファンに熱い視線が注がれていた(sic)boyとコラボ。彼は多彩なジャンルの表現を意のままに操り、HIPHOPやロックの要素を融合させて、聴きごたえのある独自のサウンドを生み出すアーティスト。7月21日には待望のメジャー1stアルバム『HOLLOW』をリリースしている。VERNONは、そのアルバムに収録された「Miss You feat. Vernon of SEVENTEEN (Prod. KM)」で(sic)boyとともに楽曲制作を行った。

(sic)boy - Miss You feat. Vernon of SEVENTEEN (Prod. KM)

 VERNONといえば、SEVENTEENではヒップホップチームに所属し、ラップを担当しているメンバー。彼はラップや歌唱のスキルもさることながら、楽曲制作力にも目を見張るものがある点は特筆しておきたいところだ。VERNONは、トレンドを捉える確かな目と、先人のミュージシャンたちがつくり上げてきた音楽ジャンルのさまざまな要素や表現のスタイルを自分の血肉としながら、それらをもとにオリジナルな楽曲を生み出していくスキルを持つ。

 そうしたVERNONの強みがいかんなく発揮されたのが、2022年12月にリリースされたソロ楽曲「Black Eye」だ。彼は数年前からトレンドとなっているポップパンクへのリスペクトをもとに、1990年代~2000年代のポップパンク、エモロックのバンドたちが生み出してきた楽曲の要素をギュッと濃縮したかのような、疾走感あるバンドサウンドを制作。爽快な気分になるサウンドの中で響くのは、多くのポップパンクバンドのボーカルがそうしてきたような、楽曲の雰囲気によく合うVERNONのシャウト感ある歌声で、彼の音楽を愛する心やジャンルへの理解の深さを実感できる作品となっている。

 そんなVERNONが、変幻自在な楽曲制作力を持つ(sic)boyとタッグを組んで誕生した「Miss You feat. Vernon of SEVENTEEN (Prod. KM)」は、2人の特徴が相乗効果を生んでいる楽曲だ。

 サウンドは、アコースティックギターと重たいキック音が刻むビートが印象的。とはいえ、メロディは非常にキャッチ—で、耳に残るフレーズが何度もリフレインするが、それがまた特有の心地良さを生んでいる。シンプルなサウンドと楽曲構成だが、だからこそ、「君」と一緒に過ごすことが生み出す力をテーマに書かれたエモーショナルな歌詞が心に響く。日本語と英語、韓国語で書かれた歌詞も、響きが違和感なく繋がり、独特のグルーヴをもたらした。ラブソングのようでいて、アンセムソングのような雰囲気もあり、心地の良いサウンドとも相まって、何度も聴き返したくなるようなパワーを持った楽曲だ。

 (sic)boyの公式YouTubeで公開された同楽曲のMVには、日本だけでなく世界各国から、VERNONと(sic)boyがつくり上げた楽曲への賞賛コメントが寄せられており、今作は今後、SNSなどの力によってますますの広がりを見せていくのではないだろうか。

 今回のコラボを機に改めて感じるのは、世界中のアーティストからラブコールが送られるほどのクリエイティビティやパフォーマンス力を持ったSEVENTEENのメンバーのすごさだろう。

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