鷲尾伶菜、歩んできた道のりを大切に歌った特別な一夜 佐藤晴美もサプライズ登場したリクエストライブ

 続いてライブは終盤にさしかかり、YouTubeのカバー動画が人気の「水平線」(back number)と「怪獣の花唄」(Vaundy)へ。そして止まることなく、DreamからE-girlsが歌い継いだパーティーチューン「ヒマワリ」で、会場の盛り上がりは最高潮に。さらにその流れのままソロデビュー曲の「Call Me Sick」に突入すると、時折しゃがみこみ、客席へ笑顔で手を振りながら歌い上げた。

「グループ活動では、お客さんと一緒に楽しむ“解散ライブ”というものができていなかった」

 アンコール前のMCで語られた言葉は、多くのファンが同じく抱いていたであろう心残りに呼応するものであった。「だからこそ感慨深いライブだなと私自身、楽しませていただきました。皆さん本当にありがとうございました」という言葉に、客席からは心のこもった拍手が贈られた。

 本編ラストはFlowerの「F」。自ら作詞作曲を手掛けた同曲は、リリースから約4年越しのライブ初披露となった。

 アンコールではE-girlsの「好きですか?」「やさしさで溢れるように」(JUJUのカバー)を歌った後、サプライズゲスト・佐藤晴美が再登場。温かい拍手と共に「おかえり」の声が飛ぶ。鷲尾が「(佐藤晴美を)待ってた人〜!?」と客席に問いかけるとフロア全体から大きく手が挙がり、それを見た佐藤は「泣いちゃう……」と噛み締めるようにコメントしていた。

 ラストは、解散時にも象徴的に歌われていたE-girlsの「Smile For Me」。何度も「一緒に歌いましょう」「本当にありがとうございました!」と語り掛け、観客と声を重ねながら、全身全霊で歌い終えた。

 ファンの思いに全力で応えながら、メドレー含む30曲を駆け抜けたリクエストライブ。ファン感謝祭というだけではなく、グループ時代の楽曲を大切にしつつも鷲尾伶菜の「今」をありありと感じる、ソロアーティストとして新たな一歩を踏み出すような鮮やかなステージとなった。

※1:https://www.sonymusic.co.jp/artist/rei/info/552210

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