草彅剛の“これから”が楽しみだ 「最後は僕自身が“スーパーヴィンテージ”になれるように」49歳の抱負の中に見えた生き様

 草彅剛が、年を重ねるごとに魅力を増しているのは必然だった。7月9日、49歳の誕生日を迎えた草彅。当日は、香取慎吾と共にパーソナリティを務めているラジオ『ShinTsuyo POWER SPLASH』(bayfm)のオンエアと重なったことから、今後の意気込みを語る流れに。その時に草彅の口から出てきたのが「最後は僕自身が“スーパーヴィンテージ”になれるように」という言葉だった。

 草彅といえばデニムをはじめ、ブーツ、バイク、車、フィルムカメラ、そしてギターと、ヴィンテージものを愛することでおなじみ。その魅力を語り始めると止まらなくなってしまう純粋なところも、彼の愛されポイントだ。

 草彅曰く、ヴィンテージものの魅力は“味”。かつて雑誌のインタビューでは「朽ち果てていくんじゃなくて、再生を繰り返しているじゃん」「シワや傷があるからこその、かっこよさがある。人間もそれにつながるものがあるよね」と話していたことを思い出す。

 そして「古くなるだけじゃなくて、そこに輝きがきちんとある」「登場するだけでみんなが“WOW!”ってなるじゃない!? この説明抜きのかっこよさ。そういう人になりたいよね」と続けていたのが印象的だった。

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 何十年と使い込まれたからこそ出る風合い。新品には漂わせることの難しい重厚感。同じようにしようとしてもできない唯一無二の存在感。その汚れや傷を見ては、どのように使われてきたのかと、ストーリーを思い浮かべずにはいられない。そうしたヴィンテージものたちに囲まれるうちに「いつかはそのように僕も近づきたい」と、自分の生き様と重ねていくようになったようだ。

 いつからかスーパーヴィンテージに憧れるようになった草彅だが、その言葉通り、近頃は作品に出演するたび“傑作”を更新していく勢いだ。それもキャリアを重ねたからこその趣が、彼の演技から滲み出ているからではないだろうか。憂いを帯びた眼差しも、怒りで震える拳も……その一つひとつに、この30年を超える日々で刻まれてきた物語が透けて見えるようだ。そんな観る者の感受性を刺激する演技が、作品にさらなる奥行きを与えているように感じる。

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