続いて登場したのは、男の娘VTuber・犬山たまき。再び制服衣装に着替えた星川と共に、「ロウワー」をパフォーマンス。犬山の歌声に合わせた大人っぽいこの曲では、美しいハモリで観客たちを魅了した。先ほど登場した夏色との関係性とは逆に、星川は犬山のことが特に大好きなようで、今回のゲストの話が出た際、犬山が「ブランディング的に僕じゃない方がいいよ」と断りかけたというエピソードを話すと、「星川はたまきくんが良かった！ 　大好きだから！」と主張していた。

　そして最後のゲストは、にじさんじの先輩として星川が慕う叶。大きなマシンガンを持って登場した2人が客席を銃撃すると、ステージ前方からジェットスモークCO2が噴き出す演出もあり、大いに盛り上がる。2人のエピソードトークで場を和ませてから届けたのは、「打上花火」。儚い花火の映像をバックに歌い上げるエモーショナルな光景は、それだけで観客たちの心をつかむ。さらに美しい高音の星川と、優しい低音の叶という2人の歌声のハーモニーも素晴らしく、大きな感動を呼び起こした。

　ゲストコーナーのあとはDJタイム。「陽キャJKに憧れる陰キャJKの歌」などのヒット曲から、星川のオリジナルソング「ないしょの香り」「POPPIN’」、そして星川がCVを担当する大賀ルキア（電音部）の「JUNGLE WAHHOI」「NANAIRO STAGE」など、様々な楽曲をシームレスに繋ぎ合わせ、音で観客たちをどんどんノせていく。Zeppは一瞬にしてクラブ空間に変わった。

　濃密なライブも、いよいよラストスパート。3Dお披露目配信の際、一番始めにパフォーマンスしたという思い出の「ダダダダ天使」でギアを上げたあとは、「ダーリンダンス」で弾むようなキュートなダンスで観客を魅了。続く「チェリーなシークレット」ではこれまでの元気な星川から、少し大人っぽい表情や仕草を見せていく。

　本編ラストを飾ったのは「きみいろ」。星くずたちへの思いを歌ったこの曲を、マイクを両手で握りしめながら丁寧に歌いあげる星川。その思いを受け取った星くずの「星川大好きだよ！」「ありがとう！」というたくさんのコメントで配信画面は埋めつくされていた。

　アンコールでは、なんと星形のブランコに乗って上から登場。想像をはるかに超えた演出に歓声がわく中、星川が届けたのは、「誇り高きアイドル」。たくさんのペンライトの光に囲まれながらアイドルとしての信念を力強く歌い上げる星川の姿は、きっとすべての観客に感動を与えただろう。

　「初配信からずっと言ってる“一人でも多くの人を幸せにしたい”の思いは日に日に強くなっています。それはみんなが毎日幸せをくれるからです。デビュー時は低評価がとんでもなくて、すっごい嫌われ者だった星川に、たくさん優しくしてくれてありがとう。こんなに幸せにしてくれてありがとう。にじさんじにいない方がいいのかなって思ってた星川に、にじさんじでデビューして良かったって思わせてくれてありがとう」。

　そう、普段は言えない感謝の気持ちを星くずたちへ伝えた星川は、ラストの「こころミルキーウェイ！」にすべての思いを込めて届ける。キラキラの笑顔で全力のパフォーマンスを見せるその姿は、まさに輝く一番星に見えた。

　これまでの活動の集大成ともいえるような濃密なライブで、最高に幸せな時間を届けた星川サラ。彼女の輝きはこれからさらに増していき、多くの人々の心を照らすだろう。