滝沢秀明、長瀬智也、森田剛……それぞれの道を行くジャニーズ退所後のセカンドキャリア

俳優として唯一無二の存在・森田剛、新しい自分を模索する三宅健

 俳優としての評価が高まっているのは森田剛だ。2021年11月1日をもってV6が解散し、ジャニーズ事務所を退所。妻・宮沢りえとともに新しい事務所、MOSSを設立した。V6の頃から演技力がすばらしく、なかでも映画『ヒメアノ~ル』(2016年)では一人の女性にストーキングする男・森田正一として深層心理がまったくつかめない圧倒的なサイコキラーを怪演。劇中、森田が発する虚無性は唯一無二のものだった。

 暴力性を秘めたキャラクターはハマり役で、2023年1月から放送されたドラマ『インフォーマ』(カンテレ/Netflix)でも、裏社会に生きる謎の集団のリーダー・冴木に扮して観る者を身震いさせるほどの恐怖性を漂わせた。さらに、そういった怖さの裏に「きっとなにかがある」と人間的な深みを思わせるのが、森田のうまさ。彼の演技は実に奥行きがあり、V6時代から大河ドラマなどさまざまな作品に出演してきた経験が近年、生かされているのではないか。

 元V6の三宅健は2023年5月2日をもって事務所を退所する。しばらくは充電期間を設けるとされているが、「これまでの経験を胸に、新しい自分に出会いたいと思うようになり」と公式コメント(※1)を発表し、3月25日放送のラジオ番組『三宅健のラヂオ』(bayfm)の最終回でも「終わりは始まりでもあり、新しい何かが待っているわけですから、さよならじゃないんじゃないかな」とファンにメッセージをおくった。その口ぶりから、音楽や演技の世界に本格的に飛び込むのではないだろうか。一部の報道では2018年にユニット、KEN☆Tackeyを組んだ滝沢秀明の会社、TOBEに合流するのではないかと噂もされている。もしそれが実現すれば、三宅のセカンドキャリアへの楽しみがふくらむ。

 所属タレントがそれぞれの道を歩むため、いろんな決断を下しているジャニーズ事務所。引き続き在籍するタレント、そして退所するタレント。個々が自分の可能性をどのように広げていくのか、これからの動向が非常に楽しみだ。

※1 https://www.johnnys-net.jp/page?id=text&dataId=2313&artist=58

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