内田真礼、Giga&TeddyLoidら参加の“音楽で物語を紡ぐ”新プロジェクト ボーカルオーディションも開催中の『響界メトロ』とは?

音楽で物語を紡ぐ『響界メトロ』とは?

 2023年2月、音楽を原作とするプロジェクト『響界メトロ』が始動した。『「声優」「歌い手」と「ボカロP」のタッグでおくる音楽でストーリーを紡ぐプロジェクト』と銘打ち、現時点までにプロジェクトPV、メインビジュアル、一部キャラクターデザイン、そして楽曲「Tik[Q]et」のMVなどが公開されている。

 あらすじは以下のように発表されている。

「『響かないなら、ただの音だろ。』夜の底のような暗闇を、縦横に走る鉄の網――メトロ。それは日々の生活を、想いをのせて都市を巡る。幾つもの運命で編み上げられた、まるで巨大な魔法陣。そのメトロに、いつからか不可解な噂が立つ。 “最果ての駅”には“Q”がいて、運命を変えてくれるのだ、と。彼女は今日も待っている。疑問に答えてくれる者の訪れを。どこに行きたい? ――なぜ、行きたい? 破滅に向かう“いま”を舞台に、『ここではないどこか』を探す――七つの旋律が交差する、続発性メロコア・マイス」(※1)

 「続発性メロコア・マイス」とは、音楽を中心とした物語が次々と関連性を持って起こることを指しているそうだ(※2)。世界観設定やストーリーラインは小説家・海冬レイジが担当。同氏は「最前線の才能がつむぐ7つの楽曲、6つの物語をお楽しみに!」とコメントしており、少なくとも7曲の制作が予定されていることがわかっている。

【響界メトロ】プロジェクトPV

 コンポーザー陣はGiga&TeddyLoid、じん、Chinozo、ユリイ・カノン、R Sound Design、加藤冴人、矢野達也と、ボカロ/ネット音楽シーンの色が強い顔ぶれ。キャリアの長さや作風は様々だがいずれも人気はトップクラスで、このドリームチームのような並びだけでもボカロファンならば胸が躍るはずだ。Gigaといえばボカロダンスミュージックにおける代表的存在の一人で、TeddyLoidとのタッグとして、Adoへ「踊」を提供している。楽曲群からストーリーが生まれるという共通点を考えれば、「カゲロウプロジェクト」を手掛けたじんが参加していることもうなずける。後述するが、当プロジェクトはTikTokでのプロモーションにも力を入れており、「グッバイ宣言」がTikTokのフィンガーダンスをきっかけにバズったChinozoも、これ以上ない人選だ。

 気になるキャラクターは青年・カイと、作中ユニット「Qlover」のメンバーであるリンネ、イツカ、セツナのデザインが明らかとなっており、Qloverの3人はそれぞれ内田真礼、秋奈、konocoが演じる。演技力だけでなく歌唱力も高く評価されている声優・内田真礼にはじまり、10代に大人気のスマホゲーム『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク』で小豆沢こはね役を担当している秋奈、実力派でありながらビジュアル/アートワークのプロデュース面でも人気を集める歌い手・konoco。先日YouTubeで配信された『響界メトロ 生放送特番』では3人のキャラクターボイスも公開され、音楽を原作としつつも、歌のみにとどまらない展開を予感させる。情報解禁前、TikTokで出演者を予想させる企画を行うことで期待値と注目度を高め、10日間で15,000フォロワーが集まったという(※3)。

【響界メトロ】キャラクターPV

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