元光GENJI 内海光司、佐藤アツヒロ、男闘呼組 岡本健一……熟年世代の煌めきが作る新しいジャニーズタレント像
昨今、1980年代よりジャニーズ事務所の一員として活躍しているタレントたちの再評価が高まっている。年齢とともに大人独特の色気が深まっていき、また音楽や演技など多方面で技術的に熟成され、かつてとは一味違った輝きを放ちはじめている。一方でもちろん変わっていないところもあり、その進化と普遍が魅力にとなって「新しいジャニーズタレント像」を築きつつある。
特に往年のジャニーズファンを喜ばせたのが、光GENJIのメンバーだった内海光司、佐藤アツヒロが2022年8月19日にスタートさせたユニット、U&Sだろう。
内海は1968年生まれで55歳。1981年にジャニーズ事務所へ入所し、1987年に「STAR LIGHT」で光GENJIのメンバーとしてデビューした。グループ内では大沢樹生とともにハイティーン組「光」でメンバーを牽引したほか、リーダーとしても存在感を発揮。あえて自分を三枚目に見せたり、笑わせたりするそのリーダー像は、後発のジャニーズグループのリーダーたちにとってのモデルケースにもなった。
佐藤は1973年生まれの49歳。1986年にジャニーズ事務所へ入所し、翌年、光GENJIでデビュー。ローティーン組「GENJI」のなかでも赤坂晃と並ぶ最年少メンバーで、「アッくん」の愛称で親しまれた。また佐藤、赤坂、山本淳一、佐藤寛之のメンバー4人でSAY’Sを組んだことも印象深かった。ユニット名は、それぞれの苗字のイニシャルを使ったもの。これはその後、KAT-TUN、Kis-My-Ft2などでも採用され、グループ名の一つのスタイルとなった。
ツアー『U&S UpdateS LOVE TOUR 2022-2023 ~パーティーの巻~』の初日公演前で行われた囲み取材では、「そもそも(2人の)年齢が離れていて、(光GENJI内では)“長男と末っ子”ということで、当時会話もほとんどしなかったので。だから仲いいかって言われたらそんな仲良くないし、でも悪いかと言われたら悪くもないし、いい距離感です」とお互いが関係性についてコメント(※1)。たしかに前述したように、内海はハイティーン組、佐藤はローティーン組であり、それぞれで固まっていることが多かった。ジャニー喜多川氏の一周忌の帰りに事務所で再会して以降、ふたりでさまざまな番組へ出演するなどしていたことから予兆はあったが、それでも当時を知るファンにとってはU&Sの結成は驚きが大きかった。
U&Sで特にファンが歓喜したのは、光GENJIの代名詞だったローラースケートを使ってパフォーマンスをしていること。楽曲「UpdateS」のパフォーマンス映像内でも、かつてとまったく遜色がない、変幻自在かつ疾走感たっぷりの滑りを繰り広げている。佐藤は、2022年8月28日放送のラジオ番組『松岡昌宏の彩り埼先端』(NACK5)へ出演した際、内海と「ちゃんとローラースケートを履いてやっていこう」と話し合っていたという。たしかにローラースケートがあるのと、ないのとでは大違い。このアイテム一つが、ベテランコンビであるU&Sのキラキラとしたアイドル性を高めている。同年12月25日放送『霜降り明星のゴールデン☆80’S』(BSフジ)へユニットで出演したときも、佐藤は「やっぱり一般の方たちは『まだ(ローラースケートを)履けるの?』『まだ滑れるの?』って。だから『よくできるね』とみなさんびっくりしていらっしゃって。そういう意味では、あらためて『僕たちはできますよ』と言えて嬉しかったです」と“現役”であることをアピールしていた。
ちなみに「UpdateS」のパフォーマンス映像では、内海が金色のメッシュや猫耳姿、佐藤が凛々しい眉と目のメイクやダーク系の口紅など、様々ななビジュアルを披露。格好良さ、美しさ、そして茶目っ気は光GENJI時代を彷彿とさせるもの。年齢を重ねてもパフォーマンス、ルックスなどは変わらないところが、ずっと応援しているファンだけではなく、かつてのファンも呼び戻す大きな要因となっている。