1月3日放送の『マツコの知らない世界 新春SP』（TBS系）にて、LUNA SEA、X JAPAN、THE LAST ROCKSTARSなどで活躍するギタリスト SUGIZOがラーメン愛について熱く語り、その意外すぎる一面が大きな反響を呼んでいる。そこで本稿では、日本を代表する「ラーメン好きミュージシャン」について注目してみたい。

　今や日本の国民食と言っても過言ではないラーメン。特にミュージシャンはライブツアーで全国を巡る中、各地で美味しいものを食べる機会も多いことから、ラーメン通が多い印象。例えば、年間およそ600杯を食し、『ラーメン狂走曲』というエッセイも発売するなど、ラーメン愛好家として知られるサニーデイ・サービスのベーシスト 田中貴が筆頭だ。他にもシドのギタリスト Shinjiは、年間400杯以上のラーメンを食べ歩いてブログやSNSに投稿。食べるだけでなく、自前の製麺機で麺から作るほどの実践派ラーメンマニアである。

　アイドル界のラーメン好きと言えば、日向坂46の齊藤京子。「ラーメン大好き齊藤京子」というキャッチコピーを名乗っており、けやき坂46時代に『欅って、書けない？』（テレビ東京系）にて自身のラーメンランキングを紹介した際には、名店がランクインする中で、1位に「熱烈中華食堂 日高屋」のチゲ味噌ラーメンをチョイス。奇を衒わずにチェーン店でも自分の好きなラーメンを選んだところが、等身大のラーメン好きとして、齊藤の人気を支える一面でもある。2021年には「日高屋」との期間限定コラボレーション動画に登場し、社長から「チゲ味噌の天使」という称号を得ることに。

　ラーメン好きの海外アーティストとして有名なのがスティング。2016年に来日した際、自身のInstagramで「one of my favorite ramen restaurants.」と「らーめん山頭火」でラーメンを食べる姿を投稿し（※1）、所属レーベルの＜ユニバーサル ミュージック＞が、スティングの好きな日本のラーメンランキング・トップ3を発表（※2）。とんこつ好きなところが窺える。2019年にツアーで来日した際も、何よりも先に「Ramen stop」と記して福岡の「らーめん屋 鳳凛 春吉店」前で記念撮影した写真をInstagramにアップ（※3）。今年3月からも『「My Songs」ジャパンツアー2023』が決まっているスティングだが、今度はどの店を訪れるのかに注目だ。

　しかし、こうしたラーメン好きミュージシャンとは、また一線を画したラーメン愛を語るのがSUGIZOである。先述した『マツコの知らない世界』では「ご褒美ラーメンの世界」のプレゼンターとして登場し、「月に一度の“グルテン無礼講”ご褒美ラーメンこそ最高にうまい！」とパネルを掲出。普段は体を維持するために豆腐と卵だけのグルテンフリーな食生活を送っているが、月に一度だけチートデイを設け、ご褒美として大好きなラーメンを食すという生活を10年以上続けているそうだ。それだけに、チートデイではこってり系のラーメンを好むということで、「天下一品」のこってりラーメンを紹介。

　SUGIZOが「天下一品」に出会ったのは、メジャーデビュー前の1990年頃で、LUNA SEAメンバーと池尻店に食べに行って衝撃を受けて以来、その感動が忘れられず「天下一品」中毒に。「音楽でも趣味でも、子どもの時とか思春期の自分に大きく影響を及ぼしたものって一生もの。二十歳の時に食べてから30年過ぎても、僕の中ではソウルフード」だと語る。特に京都の総本店がフェイバリットで、仕事で大阪に行く時も、宿泊を京都にして食べにいくほどだという。また、月一だからこそ、「スープ多め、麺バリカタ、ねぎ大盛り、胡椒バシがけ、キムチ別皿、サイドメニューにコロッケ（京都総本店限定）」というこだわりぶりも明かした。スタジオで試食した際には、ラーメンが体に染み渡るように恍惚とした表情を見せ、「素晴らしい」と拝んだ。他にも、SUGIZOの地元・神奈川県伊勢原市にある「利しり オロチョンラーメン」や、LUNA SEAのドラマー 真矢がプロデュースする「天雷軒 神谷町本店」のまぜそばも紹介。食べた数ではなく、自分へのご褒美として、月に1回大好きなラーメンを食べる一杯入魂ーーこれもラーメン愛だと言えるだろう。