JO1初のアリーナツアー最終公演を振り返る サプライズや感涙シーンも、3時間半に及んだエネルギッシュなステージ

 ここでJO1のコンサート用CMを制作するというストーリーの映像が流れた後、6THシングル『MIDNIGHT SUN』より「SuperCali」を披露。ミステリアスなメロディと、キャッチーでありながら細かく変化するメロディラインが癖になるこの楽曲は、ダンスも圧巻。曲のスタート時と中盤で行なわれる魔法陣のような難易度の高い振付を始め、くるくると変わるポジションや振付をパワフルにダイナミックにこなしていく。各メンバーのクールで魅惑的な表情も、観客の心をさらにステージへと惹きつける。

 続いて「無限大」と「La Pa Pa Pam」を披露した後、豆原の「盛り上がってますかー!」という掛け声からMCへ。豆原が「6枚目のシングルもこんな素敵なスタートを切れたのは、みなさんのおかげです。ありがとうございます!」とファンへの感謝を述べ、佐藤が胸元からバラを出す形で、次の楽曲は6THシングル収録曲「Rose」だと紹介した。楽曲が始まると、会場のライトやペンライトが真っ赤に染まる。ミステリアスなサウンドの中に響く木全や白岩、鶴房のラップが楽曲にアクセントを加えつつ、キャッチーなサビで河野や川西、川尻、金城、佐藤、與那城の歌声がクリアに響き渡った。

 続いて「Speed of Light」を披露した後、ハードなサウンドの「OH-EH-OH」「GrandMaster」をパフォーマンス。ステージから炎が噴き出し、ダンサーも入るなど、雄大なステージで本編ラストに向けて観客の熱をさらに高めていった。

 そして、本編最後のMC。鶴房が「今すごく幸せという方は頭の上にハートをつくって、それを僕たちに届けてください!」と呼びかけると、大勢の観客がハートマークを頭上につくり、メンバーに気持ちを届けている。川西が「明日からもお仕事、学校、頑張りましょう。最後の曲、楽しむ準備できましたか!」と会場に問いかけ、本編ラストは洗練されたメロディのEDMナンバー「REAL」で終えた。

 楽曲を終えた後も鳴りやまない拍手。バンドによるジャジーなセッションが始まると、「KIZUNA Bar」がスタートした。與那城がバーテンダー役を務め、各メンバーが来店客に扮しながら次々に登場。メンバーは各々のグラスを、観客はロゼワインのような色に発光したペンライトを掲げながら「今日という幸せな日に乾杯!」と、ライブ本編を無事に終えたことを祝った。

 アンコールはメドレー形式で「Dreaming Night」「Touch!」「STAY」「My Friends」「Run&Go」を披露。本公演最後のMCでは、各メンバーよりツアーへの想い、ファンや家族への感謝、今後の夢などについて語った。特に大平は本ツアーの手ごたえから「次はもっと大きな会場で幸せになりましょう。それまでついてきてください!」と今後のビジョンを語り、川尻は涙交じりに「オーディションに出るまでは何もなかった。そんな僕にこんな素敵な時間をくれて、本当にありがとうございます」とファンへの感謝を述べた。

 そして、金城は自身の活動休止期間に触れ、「メンバーやスタッフがいたからこそ、ステージに戻ってこれた」と言及。JO1を愛する人たちの期待を超えられるよう、無理せず頑張っていきたいと今後の目標に触れた。ファンとともに、これまで女手一つで育ててくれた母親にも感謝を述べ、「これからも僕たちと一緒についてきてください」と語った。

 その後、サプライズで與那城の誕生日を祝うイベントが。ファンが「おめでとう」と書かれたメッセージカードを一斉に掲げると、與那城は感涙。「自分の誕生日でこんなに泣くなんて思っていなかった」と語り、「27歳ということで、みんなに支えられてここまでやってこれました。まだまだJO1の旅は続きます。今日はありがとうございました!」と締めた。アンコールラストは「With Us」を披露。メンバーが清々しい表情を浮かべながら、ファンやバンドメンバー、ダンサー、スタッフに感謝を伝え、アンコールが終了した。

 さらにダブルアンコールでは、「君のまま」をパフォーマンスし、JO1初となるアリーナツアーが盛況のうちに幕を閉じた。

 楽曲の魅力に酔いしれ、2年のキャリアで培った歌とダンスに圧倒され続けた本公演は約3時間半にも及んだ。ファンとともに大きなエネルギーを生み出しながら、躍進し続けるJO1の千秋楽。新たなステージを待ち焦がれているファンのもとへ、彼らがさらなる飛躍を遂げて舞い降りる日が楽しみになる公演だった。

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