宮川大聖、ファンに希望を分け与えた『Contrast』東京公演 「2022年、自分の中で夢がたくさん見つかりました」

宮川大聖『Contrast』東京公演レポ

 宮川大聖によるライブツアー『Contrast』。その東京公演が12月12日にEX THEATER ROPPONGIにて行われた。

 「イダテンドリーマー」のイントロが華やかに鳴り響く中、白い衣装をはためかせ登場した宮川。明るくフレッシュなスタートを切ると、クールな「rhythm」、ラップやミックスボイスなど色とりどりな歌声の「Null」に続き、序盤ながらギャップを見せる。

 「みんなお待たせ、ようこそ『Contrast』へ」と挨拶を挟むと「今日のために学校、仕事、勉強、部活、頑張った人どれくらいいる? みんなか。よく頑張った、よく来てくれました」と優しく労り、「今日は日頃の嫌なことなんて全部忘れて全力で楽しもう、いいね? 約束」と静かに微笑む。このMCだけで報われたと感じた観客も多かったはずだが、そのまま穏やかな「曖昧」に続くとさらに心を溶かすような、温かく親しみのこもった声色を披露。ステージの縁に腰掛けてオーディエンスとの視線の高さを近づけたりと、親近感のあるステージだ。キーボードのイントロをきっかけに「明日が来るのが怖くて」に突入すると、静かに、ときに懸命にまっすぐ言葉を紡いでいく。そして「君色の魔法」では語りかけるような歌詞をのびのびと歌い上げた。「明日が来るのが怖くて」の懸命な歌声しかり、「君色の魔法」のはじけるような歌声しかり、ニュアンスは変化しても、そこにはオーディエンスに歌詞を届けたいという宮川の切実な姿勢が表れているように感じる。

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