Machico、『プリキュアシリーズ』での歌唱が支持される理由 視聴者からの共感を得られる声の特徴を考察

「デリシャスパーティ♡プリキュア」オープニング主題歌「Cheers!デリシャスパーティ♡プリキュア」(ノンテロップver)

 そして、2020年3月公開の『映画 プリキュアミラクルリープ みんなとの不思議な1日』イメージソング「若葉のころ」、現在放送中の『デリシャスパーティ♡プリキュア』 オープニング主題歌「Cheers!デリシャスパーティ♡プリキュア」も収録。ピアノとアコースティックギターのしっとりとしたサウンドが印象的な「若葉のころ」では、どこか大和撫子のようなおしとやかさと凜とした強さの両面が感じられる歌声。歌詞に込められたメッセージも相まって、ホロッとさせられる。また「Cheers!デリシャスパーティ♡プリキュア」は、豪快なブラスと流麗なストリングスが鳴り響く。その中で、まるで飛び跳ねるようなMachicoの歌声で、一気に『プリキュア』の世界へと視聴者を引き込んでくれる。

 『プリキュアシリーズ』で聴かせるMachicoの歌声は、どれも非常にハキハキと言葉が伝わりやすく、雑味のない真っ直ぐさと、自身のオリジナル曲よりも、少し高めの声色が印象的だ。視聴者の多くが子どもであることを意識したものだろう。聴き取りやすい声や歌い方は、子どもが多く観るアニメなどでは欠かせない条件になっている。また、子どもと同じ高音の声というのも、共感を得られやすい。それら条件を兼ね揃えたのが『プリキュアシリーズ』のMachicoの歌声。さらに言えば、自然なワチャワチャ感もポイントが高い。単に賑やかであるとかハツラツとしているとも違う、ワチャワチャ感としか表現しようのない雰囲気は、子どもが自分たちと同じ目線だと感じやすいのではないだろうか。つまりMachicoの中には、まだ小さい子どものような面がどこかにあって、それが『プリキュアシリーズ』と通じ合い、魅力を倍増させている。これからも『プリキュア』×Machicoによる、一緒に歌って元気になれる、“プリキュアのうた”を楽しんでいきたい。

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