松村北斗、永瀬廉……相次ぐジャニーズの声優起用 “声”でも表現する繊細な演技
アニメファンからも“宮田ニキ”と親しまれている宮田俊哉(Kis-My-Ft2)を筆頭に、宮田を師と慕い、アニメ愛に溢れる佐久間大介(Snow Man)などアイドルとしての活動に加え、声優として活躍の場を広げているジャニーズメンバーが増えている。今回は直近で声優に初挑戦し注目を集めている松村北斗(SixTONES)、永瀬廉(King & Prince)の二人に注目してみたい。
オーディションでつかんだ新作映画で声優に初挑戦の松村北斗
『君の名は。』『天気の子』などで知られる新海誠監督が手掛けた新作アニメーション映画『すずめの戸締まり』で、初めて声優に挑戦した松村北斗。11月11日に全国ロードショーがスタートするとSNSでは「#すずめ行ってきます」のハッシュタグをつけ、映画館に向かう人たちのコメントで盛り上がりをみせた。またすでに映画を観た人の感想も寄せられており「松村北斗さんめっちゃ良い声してる」「草太役の松村北斗さんの声色と演技に引き込まれた」など松村の声の演技を評価するコメントも数多く見られた。
松村は今回ヒロインの相手役である宗像草太役を自らオーディションに参加して掴み取った。『シューイチ』(日本テレビ系)にヒロイン・岩戸鈴芽を演じた原菜乃華と一緒に出演した際に当時を振り返り「合格の瞬間は弾け飛びましたね。脳みその中の何かがパチパチって2つぐらい、うわぁーって」と感動したことを告白。しかし喜びと同時に不安も大きかったようで、原は松村の様子を「初日に“あーできないー!”っていうふうに発声練習してらっしゃって」と明かす。同時に「松村さんでもこんなふうになるんだから、自分が不安に思うのは当たり前じゃないか」と松村の姿を見て安心できたと語っていた。
草太の友人である芹澤朋也を演じた神木隆之介とは映画『ホリック xxxHOLiC』でも共演経験があり、声優としての経験が豊富な神木から様々なアドバイスを受けて挑んだという。松村は完成披露試写会の舞台あいさつに登壇した際に、自身が演じた椅子に姿を変えられてしまうという自身の役どころについて「椅子になってからのほうが好きです」と語り、キャラクターについて思い入れの強さを窺わせた。
声優の仕事について、『SixTONESのオールナイトニッポンサタデースペシャル』(ニッポン放送)では監督に指導してもらってる中で言われて気づいたこととして、「俺の声は楽器だとして、演奏者は俺じゃなくて新海さん」「新海さんが俺にシチュエーション、セリフをを与えてくれることで、自分では聞いたことないような音を出すことができる」と話しており、多くのことを発見しながら声優として演じる楽しさを見出しているようだ。
連続テレビ小説 『カムカムエヴリバディ』(NHK総合)で演じた雉真稔役や、『恋なんて、本気でやってどうするの?』(フジテレビ系)の長峰柊磨役などにも象徴的なように、松村の芝居はセリフの抑揚や視線の巡らせ方、佇まいなど細やかな表現が印象的で、松村が演じるとどのキャラクターもイキイキと輝き出す。今作の声での演技も繊細な表現で見事に演じきった。