22/7、グループの足跡を振り返ったデビュー5周年アニバーサリーライブ 現体制で切り拓く新たな道

 そして上映されたVTRでは、22/7に大きな転機をもたらした今年加入の8人にフィーチャーする。オーディション時の様子も交えて綴られる映像からは、この短い期間のうちにも8人がすでに小さくない変化を遂げ、パフォーマーとしての立ち振る舞いや顔つきを手にしていることがうかがえる。ここから、14人体制での初めてのリリースとなった9thシングル楽曲を披露するブロックへと入り、まずは各ユニット楽曲「君は誰だ?」(晴れた日のベンチ)、「カントリーガール」(気の抜けたサイダー)、「読みかけの漫画」(蛍光灯再生計画)が次々にパフォーマンスされる。夏のツアー『ナナニジ夏祭り 2022』ですでに披露され、あらためて3ユニットのコンセプトを受け継いだそれぞれの作品だが、直近のVTRからの流れを受け、8人のメンバーたちが加わった頼もしさが前面に表れたパートになった。

 もちろん、デビューから5年の足跡を刻んできた先輩メンバーの表現の強さや存在感の揺るぎなさもまた、今の体制が定着してきたからこそ一層パフォーマンスの端々で感じられる。そして、「打ち上げ花火の拒否権」とMCを挟んだのち、本編ラストは「曇り空の向こうは晴れている」を披露。同曲は22/7がキャリアの中で一貫して描いてきた内省的な人物像と、その先に向けた希望との双方を表現する作品である。ライブ本編のフィナーレを飾るこの作品は、14人で歩むグループの現在地を象徴するものだった。

 今年のアニバーサリーライブのアンコールでは、公演ごとに各ユニットメンバーがプロデュースするコーナーが設けられた。23日夜公演は、ユニット「気の抜けたサイダー」が担当。自らのユニット曲3作品を、他ユニットも含めた全メンバーをシャッフルした顔合わせで披露した。スクリーンには「気の抜けたサイダー」を構成するバーチャルキャラクターも登場して楽曲ごとのメンバー選考方針も語りつつ、一風変わった趣向のアンコール企画でライブ本編とはまた違った、リラックスした空気を演出した。

 同公演では、12月24日に生配信によるキャラクターライブ『22/7 CHARACTER LIVE -6th BIRTHDAY PARTY 2022-』が開催されることも発表された。昨年12月にも開催され、22/7だからこそのライブ表現の可能性を追求できるキャラクターライブだが、8人のメンバーたちが加わり一年前ともまた大きく景色を変えるはず。14人体制での新たな道の開拓は続いていく。

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