BE:FIRST SOTAがグループにもたらすもの ダンサーからアーティストへの転身により生まれた説得力

 続けて、彼はこうも話した。「ダンスも同じ目線の音楽表現だったんだって感じた」「過去の自分の肯定にもつながった」。この言葉の裏にあるのは、「人の音楽で踊ることに違和感があった」という心の内だ。マイクを持ったことでそれまで抱いていた感情が良い形で昇華され、ダンスに生きてきた20年間を自分で認められたということ。それは、トップダンサーの冠を外し、相当な覚悟で0からキャリアを積み上げてアーティストになったSOTAにとって、自分の選択に自信が持てた瞬間の一つだったのかもしれない。だからこそ、SOTAが綴る等身大の歌詞は聴く人の心を掴み、意思を持った歌声は記憶に残り続けるのだと感じる。

 また、ライブMCなどで語られるSOTAの言葉に、心を動かされたファンも多いのではないか。彼の言葉選びには、彼の人生の豊かさが投影されており、自分の気持ちをまっすぐに届けている。普段のメンバーとの会話の中でも、機転を利かせたり冗談を交えたりしながら、テンポの良いキャッチボールをする様子が窺える。そんな姿からも、SOTAがグループにもたらす安心感を垣間見ることができるように思う。

 先述のインタビューで、BE:FIRSTとして活動する中で絶対に譲れないものを問われると、「自分が曲がらないこと」「忘れないこと」の2つを挙げていたSOTA。原点を忘れない彼の存在は、この先もBE:FIRSTの軸となり、力強くチームを支えていくことだろう。

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