Snow Man、私立恵比寿中学、BUCK-TICK、sumika、NMB48……9月21日リリースの新譜5作をレビュー

 毎週のリリース作の中から注目作品をレビューしていく連載「本日、フラゲ日!」。今回は9月21日リリースのSnow Man『Snow Labo. S2』、私立恵比寿中学『Major Debut 10th Anniversary Album 中吉』、BUCK-TICK『CATALOGUE THE BEST 35th anniv.』、sumika『For.』、NMB48『好きだ虫』の5作品をピックアップした。(編集部)

Snow Man『Snow Labo. S2』

 タイトルに“Labo(研究所)”という言葉が冠されているように、今作は果てしない実験精神をもってグループの可能性を押し広げようというメンバーの気概に満ちた意欲作となっている。9人がそれぞれ選曲した楽曲の中には、アダルトな魅力が光るハウスナンバー「JUICY」(宮舘涼太選曲)や、攻撃的なヒップホップナンバー「Tic Tac Toe」(ラウール選曲)もある。一方で、J-POP特有の凛とした歌心を全面に打ち出した「ミッドナイト・トレンディ」(岩本照選曲)や、衒いなくストレートな愛を歌った王道ポップス「This is LOVE」(渡辺翔太選曲)も収録されている。果敢にエッジを攻め込んでいくアバンギャルドな楽曲、ジャニーズポップスの真髄のような楽曲など、それら全てが、ここからさらに開花していくであろうSnow Manのポテンシャルを表している。そしてその表現の振れ幅が大きくなればなるほど、この先のグループの未来がもっと楽しみになる、素晴らしい2ndアルバムだと思う。なお今作には、彼らの真骨頂ともいえる鮮烈なダンスナンバー「Movin’ up」(深澤辰哉選曲)も収録されている。長年のファンからの期待にしっかりと応えながら、同時に全く新しいエンターテインメント体験を届けるために挑戦し続けるSnow Man。ここから幕を開ける彼らの第3章の旅路に期待が高まる。(松本)

Snow Man 「JUICY」 Music Video YouTube Ver.

私立恵比寿中学『Major Debut 10th Anniversary Album 中吉』

 DISC1は、これまでに発表された138曲を対象にしたファン投票を軸に、メンバー、スタッフの意見を取り入れながら編まれたベスト盤。「スーパーヒーロー」「感情電車」「シンガロン・シンガソン」などの代表曲を中心に、10年間の軌跡と成長を追体験できる。DISC2は「青春ゾンビィィズ」「新未来センセーション」など、今年5月のメジャーデビュー記念日以降に発表された楽曲に新曲、また現体制でリレコーディングされた楽曲で構成された“現在進行形のエビ中”を表現。そしてDISC3にはJ-POP系DJの第一人者・DJ和による「エビ中 中吉ノンストップミックス by DJ和」を収録。前山田健一をはじめ、大森元貴(Mrs. GREEN APPLE)、石崎ひゅーい、はっとり(マカロニえんぴつ)、TAKUYAといったクリエイター陣によるポップで鋭利な楽曲、そして、メンバーたちの一生懸命な笑顔が伝わるパフォーマンスを心ゆくまで堪能してほしい。(森)

【MV】私立恵比寿中学「ヘロー」

BUCK-TICK『CATALOGUE THE BEST 35th anniv.』

 エスペラント語による5枚のディスクのタイトルは『RIBELO』(反乱)、『GOTIKA』 (ゴシック)、『ELEKTRIZO』(通電)、『FANTAZIO』(幻想)、『ESPERO』(希望)。デビュー35周年を記念して制作されたコンセプトベストアルバム『CATALOGUE THE BEST 35th anniv.』は、これまでに発表された楽曲を5つのコンセプトに基づき編纂した作品。ポストパンク、ニューウェイブ、エレクトロニカ、テクノポップから昭和歌謡までを自由に行き来する音楽性、古今東西の映画や小説の膨大なデータと奔放な創造力を融合させたリリック、不動のメンバーが醸し出すオーラを多角的に体感できるベスト盤に仕立て上げている。『RIBELO』には、“あのシェルターで待っていて”というメッセージを煌びやかに描き出す新曲「さよならシェルター」を収録。混沌とした時代を突き抜け、5人のストーリーは続く。(森)

Debut 35th Anniversary Concept Best Album『CATALOGUE THE BEST 35th anniv.』視聴トレーラー

関連記事