清水美依紗、弱い自分も受け入れ歌の力と共に立ち上がる決意 涙の先に見据えるものとは

 昨年6月にデビュー前にして、ディズニープリンセスの祭典『Ultimate Princess Celebration(アルティメット・プリンセス・セレブレーション)』のテーマソング「Starting Now 〜新しい私へ」日本語版の歌唱アーティストに抜擢され、『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)や『CDTVライブ!ライブ!』(TBS系)、『うたコン』(NHK総合)など、数々の音楽番組への出演を果たしてきた22歳の歌姫、清水美依紗(みいしゃ)。今年4月に「High Five」でメジャーデビューした彼女が2枚目のデジタルシングルとして、パワフルなエナジーソング「Niji」をリリースした。今年9月にはミュージカルへの挑戦も控える彼女に“これまで”と“これから”を聞いた。(永堀アツオ)【インタビュー最後にプレゼント情報あり】

プロのシンガーとして同じステージに立ってる!という嬉しさ

——「Starting Now 〜新しい私へ」日本語版歌唱アーティストへの抜擢から1年が経ちましたね。

清水美依紗(以下、清水):はやい! 怒涛といえば怒涛だったんですけど、本当に行く現場、行く現場、全部が初めてだったので、色々な経験をさせていただいたなと思ってます。パフォーマンスにおいても、どんな時が歌いやすいのかとか、自分はこういなきゃいけないとか、たくさんの発見もあった1年でした。

——特に印象に残ってる出来事を挙げるとすると?

清水:やっぱりテレビでの歌唱はすごく楽しかったです。『うたコン』(NHK総合)は最近やっとお客さんを少し会場に入れるようになったんですけど、それまではずっとカメラに向かっての歌唱だったんですね。だから、カメラの向こうでテレビを観ている人たちに、どう伝えられるかを考えていて。そういう意味で楽しかったのは、『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)です。生放送ですし、4回ほど出演させていただいたので、テレビでの歌唱表現の研究ができました。

——もう4回も出ているってすごいですよね。

清水:毎回、カメラしかない状況で、テレビを観ている人たちに届けるにはどうしたらいいんだ? って考えて歌っていて。『ミュージックステーション』に出させていただいたおかげでパフォーマンス力も上がったなと感じています。

——また、すでにたくさんのアーティストとも共演されていますが、それぞれどんな存在や関係なのかが気になっています。May J.さんとの出会いからお伺いできますか。

清水:高校生のときに文化祭でMay J.さんの「本当の恋」のカバーをSNSにあげたら、May J.さんご本人から「ぜひツアーで歌ってほしい」と連絡をいただきました。その動画によって『THEカラオケ★バトル』(テレビ東京系)などの音楽番組に出演するきっかけにもなりましたし、それからMay J.さんとの関係もずっと続いています。私は高校を卒業してからニューヨークに留学していたので、数年間の空白はあったんですけど、先日、音楽番組で共演させていただきました。

——『うたコン』に一緒に出ていましたね。

清水:プロのシンガーとして同じステージに立ってる! という嬉しさがありました。でも、May J.さんは、私が高校生の時から同じ目線で、対等に接してくださる方だったんですよ。高校卒業後も個人的に仲良くしていただいて、ずっと変わらずに優しく接してくれています。「頑張ってるね」とか、たくさんのメッセージを送ってくれたり、何よりも音楽番組で共演して、同じステージに立てたことが嬉しく感じました。

——山崎育三郎さんとは?

清水:私が高校卒業後、ニューヨークフィルムアカデミーミュージカルシアターに留学していたとき、育三郎さんが『山崎育三郎 in NEW YORK』(TBSチャンネル1)という特番の撮影をしていて、たまたま私の学校に来ることになりました。たまたま当時在籍していた日本人が私だけだったので、お話しさせていただき、最終的には、一緒に歌まで歌わせていただいて。そのときに、育三郎さんが「美依紗、頑張ってね、待ってるよ。ミュージカルもやりなよ」と言ってくださって。なので、私がミュージカルも挑戦したいなって思うようになったのは育三郎さんの影響です。そして昨年の帰国後、すぐに舞台『あくと』に呼んでくださいました。

——初舞台が育三郎さんとの共演なんですよね。

清水:そうなんです。お会いしていない時期も「元気?」とか、メッセージを送ってくださったり、本当に面倒見のいいお兄さんのような方です。育三郎さんがいるからミュージカルも頑張ろう! と思いましたし、一番応援してくださったんじゃないかなというくらい、たくさんのエールをもらいましたね。

——『アナと雪の女王』のMay J.さん、『美女と野獣』の山崎育三郎さんに続いて、『塔の上のラプンツェル』の中川翔子さんとも『フレンズ・オブ・ディズニー・コンサート2021』で共演してます。

清水:実は私の双子の兄が中川さんのことが大好きなんです。そのお話を中川さんご本人にさせてていただいたら、写真を一緒に撮ってくれて、とても優しい方でした。

ディズニーソングを通じて今度は自分が伝える側になるんだ

——美依紗さんにとってディズニーソングを歌うことというのは?

清水:母がディズニーが大好きで、その影響で小さい頃からずっとディズニー映画を観て、ディズニーの音楽を聴いて育ってきました。小さい頃から歌っていて、私にとって本当に身近にあったものなので、いい意味で何も考えずに歌えるのが本当に楽しくて。『フレンズ・オブ・ディズニー・コンサート2021』はディズニーソングづくしでとても楽しかったですね。

——どうしてそんなにディズニーソングが好きなんですか?

清水:ディズニー作品はもちろん絵も可愛いし、素敵なんですけど、シーンの情景に合わせて音楽が変わっていく時にその曲がとても繊細に描かれているので好きです。プリンセスにも憧れがあったので、それで大好きになりましたし、プリンセスの信念が作品によってみんな違うところも魅力的だなって感じてます。私が最初に見たディズニー作品は『リトル・マーメイド』で、今でも一番好きなディズニープリンセスはアリエルです。でも、何よりもずっと身近にあったものだというのが大きいのかなと思います。

——BUDDiiSのKEVINさんとのデュエット「輝く未来」(『塔の上のラプンツェル』より)も良かったです。

清水:ありがとうございます! KEVINは本当に王子様のような声をしていますよね。KEVINもディズニーが大好きなので、「一緒にディズニーランドに行こう!」って話すくらい仲良しなんですよ。

——ちなみにKEVINさんとの出会いは?

清水:私のTikTokを見て、フォローしてくれたのがきっかけです。お互いに知って、そこから引き寄せられるように仲良くなりました。KEVINの曲もカバーしましたし、彼は作詞作曲もできるので、一緒に曲を作ろうという話もしています。KEVINとはもっとディズニーソングとか、プリンセスとプリンスのカバーも挑戦したいなって思いますね。

——今、お話に出たTikTokは美依紗さんにとってどんな場所ですか。

清水:TikTokは帰国後に始めたんですけど、みなさんのリクエストに応える形でカバーを投稿することが多くて。ディズニーが大好きで、ディズニーの曲をたくさん歌っていたら、「ぜひディズニー曲でデビューしてほしい」というコメントをたくさんいただいていて、私もやりたいなと思っていたところ、本当に「Starting Now  〜新しい私へ」を歌わせていただくことになって。だから、自分にとっては、TikTokを始めたことがターニングポイントだなと感じています。

——当時、ディズニープリンセスの祭典『Ultimate Princess Celebration(アルティメット・プリンセス・セレブレーション)』のテーマソング「Starting Now 〜新しい私へ」を歌うことが決まった時はどんな心境でしたか?

清水:最初に話を聞いた時は、ただただびっくりして、「えーー!」って叫んだだけだったんですけど(笑)、よくよく考えてみたら、自分はディズニーから色々なものをもらっていたので、今度は自分が伝える側になるんだというプレッシャーを少し感じていました。曲を聴く前はプリンセスをお祝いする曲ということで、バラードなのかなとイメージしていました。でも、英語バージョンのデモが来たら、自分が想像していた曲とは全く違った曲で、イケイケな曲だったので、歌えるかなという心配もありました。

——MVは950万回以上も再生されてます。

清水:すごいですよね。リリースされるまで、この曲がどのくらいの人に届くのかも全く想像できなかったんですけど、「ジムで走ってる時に聴いてます」とか、「朝、聴いてるよ」というメッセージをいただいて。まさに今もたくさんの人に届いていることを日々実感しています。多くの人に知ってもらえている曲になっていることがとても嬉しいですし、ディズニープリンセスをお祝いする曲ではあるけど、ディズニーとは直接つながりのないところでも、応援ソングになっているんだなと感じています。

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