3年ぶりの『SUMMER SONIC』いよいよ開催! WOWOWオンデマンド配信で楽しむための3つのトピック

『SONICMANIA』も配信

 また、今年のサマソニの大きなトピックと言えば、東京会場での恒例となっていたサマソニ前夜のオールナイトフェス『SONICMANIA』(以下、ソニマニ)も例年通りの形式で復活することだ。オールナイトというシチュエーションを活かした国内外問わず様々なジャンルの“踊れるアーティスト”を集め、一つの洋楽フェスティバルとして楽しむことができる豪華なラインナップが話題となるソニマニだが、今年も真夏の夜を彩る素晴らしいアーティスト達が集結している。その中には、サマソニでは見ることができないアクトも数多く用意されており、フェスティバルを余すことなく楽しむ上でも、ソニマニの存在は極めて重要だ。ちなみに、こちらもWOWOWオンデマンドによるライブ配信を予定しているため、ぜひ併せてチェックしてほしい。

 今回のソニマニにおける最大の注目ポイントは、何と言っても、2004年の初来日以来、幾度となくサマソニのステージを盛り上げてきたKASABIANのヘッドライナー出演だろう(東京公演はソニマニのみ出演)。その強靭なダンスロックを武器に2000年代以降のUKロックの看板を背負ってきた彼らが、2017年のサマソニ以来、約5年ぶりに帰ってくるのだ。それだけでもスペシャルな出来事なのだが、今回のソニマニ出演は例年とは事情が違う。というのも、長年にわたってフロントマンを務めてきたTOM MEIGHANが2020年に脱退して以来、初の来日公演となるのだ。現在の彼らは、これまで彼と共にバンドを牽引してきたSERGIO PIZZORNOが中心を務め、昨年の「ALYGATYR」を皮切りに続々と新曲を発表し、精力的にライブ活動を行っている。これまで、RED HOT CHILI PEPPERSやLIAM GALLAGHERなど、様々なアーティストの転換点を見せてきたサマソニだが、今回のKASABIANのステージもまた、目に焼き付けるべき重要なステージとなるだろう。

 また、半世紀以上にも及ぶ活動歴を誇る大ベテランポップデュオのSPARKSも、エドガー・ライト監督によるドキュメンタリー映画『スパークス・ブラザーズ』を経た最高のタイミングで登場(東京公演はソニマニのみ出演)。唯一無二の世界観とポップなユーモアによって、深夜のソニマニを大いに魅了してくれることだろう。筆者個人としては、切なくも芯の太いエレクトロサウンドによって多くのダンスミュージックファンの心を掴み続け、今年の『コーチェラ・フェスティバル』でもベストアクトと呼べるほどの圧倒的なステージを披露したMADEONの、2015年以来となる帰還も待ち遠しいところだ。

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