3年ぶりの『SUMMER SONIC』いよいよ開催! WOWOWオンデマンド配信で楽しむための3つのトピック

サマソニWOWOWで楽しむためのトピック

国内外のトップランナー勢揃い 2022年の出演ラインナップ

 そして、サマソニの屋号に相応しく、今年の出演アーティストは、まさに「今、見るべきアーティスト」を集めに集めた超豪華なラインナップとなっている。本稿では、今年のサマソニ出演アーティストの中から、幾つか注目すべきポイントを紹介していきたい。

 まずは何と言っても、2020年の『SUPERSONIC』のリベンジとも言える、現代のポップシーンを代表する2組によるヘッドライナー出演だろう。今やUKロックシーンを代表し、米国でも絶大な人気を誇るほどのビッグアクトとなったTHE 1975だが、その出演はなんと2013年、SONIC STAGEの出演に遡る。まだデビューアルバムすらリリースしていない状況ではあったが、当時リリースしたEP群が話題となっており、急遽この枠での出演が決定したのだ。以降もサマソニとThe 1975は蜜月とも言える関係性を築き続けており、2019年にはセカンドヘッドライナーとして出演して満員のMARINE STAGEを圧倒させる見事なパフォーマンスを披露していた。そして、ついに彼らがヘッドライナーを務める日がやってきたのである。

 一方、2018年以来の来日となるPOST MALONEだが、この間にリリースしてきた「Sunflower」や「Wow」、「Circles」といった大ヒットシングルによって世界中を魅了してきたことを踏まえると、ようやく彼に相応しいステージが用意されたと言っても過言ではないだろう。感染拡大防止ガイドラインに基づき大声・歓声がNGとなっているため、心の中で、様々なアンセム群を共に合唱したい。

 THE 1975もPOST MALONEも30歳前後でヘッドライナー初出演という、新世代の台頭を如実に感じられるのも今年のサマソニの特徴であり、魅力の一つであると言えるだろう。それを象徴するように、今年はヘッドライナー以外にも多くの若いアーティスト達が大きなステージに続々と登場する。長らくポップ/ヒップホップが主流となっていたメインストリームにおいて、グラムロックやハードロックをベースとした色気とグルーヴに満ちたロックンロールと、そのキャッチーな佇まいで世界中で大ブレイクを果たした、イタリア発のロックバンド、MANESKINはその代表と言っても良いだろう。また、ELTON JOHNとの共演や、LADY GAGAのリミックスアルバムへの参加を実現し、「STFU!」や「Chosen Family」といった楽曲を通して、現代社会の問題を鋭く批判するとともにクィアコミュニティなどを熱心にサポートしてきた、新たなポップアイコンの筆頭格であるRINA SAWAYAMAのステージも間違いなく見逃せない。

 また、サマソニといえば、今や世界的なスタンダードとなったK-POPを筆頭としたアジアの音楽シーンを長きに渡ってサポートし続けてきたことでも知られている。例えばあのBTSも、世界的にブレイクする前、2015年というタイミングでサマソニに出演しているのだ。彼らと同じレーベルに所属し、今やK-POPシーンを代表する存在へと成長したTOMORROW X TOGETHERのステージもまた、新たな世代の台頭を象徴する瞬間となることだろう。他にも、台湾で絶大な人気を誇るØZI、そしてその流れを汲んだ日本発のOCTPATHなど、その見どころは枚挙に暇がない。また、若手と並んで、まさにレジェンドと呼ぶにふさわしいCLやZICOといった、長きに渡ってK-POPシーンを支えてきたアーティストがその貫禄を見せつけるという構図になっているのも素晴らしい。また、そんなラインナップが特に多く集まる東京21日/大阪20日出演のセカンドヘッドライナーを、日本が世界に誇るロックバンドであるONE OK ROCKが務めるというのも頼もしいではないか。

 そんなアジア音楽シーンの中でも、筆者個人として特に注目しているのが、タイ国内で放送されたドラマをきっかけに世界的大ブレイクを果たしたBillkin & PP Kritだ。間違いなく今、最も熱いアジア発のスターである彼らのサマソニ出演はそれ自体が事件であると言っても良いだろう。発売から即座にプレミアチケットと化した単独公演を含め、チケットを取ることができずに涙を飲んだという方々も多いだろうが、なんと彼らについてはサマソニ本編とは別途、24日に開催される単独公演のWOWOWでの生中継が決定している。この貴重な機会を逃す手はないだろう。

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