なにわ男子、夢を掴んできた奮闘ぶりがもたらす説得力 若者にエール送る「サチアレプロジェクト」に寄せる期待

 本日8月3日から『めざましテレビ』(フジテレビ系)内で、なにわ男子の新企画「サチアレプロジェクト」がスタートする。本企画はなにわ男子が歌う、ゆず・北川悠仁が手がけた番組テーマソング「サチアレ」の趣旨をそのままに、なにわ男子のメンバーが夢追う若者たちに密着し、エールを送るオムニバス青春ドキュメンタリー。関西ジャニーズJr.からCDデビューを掴んだなにわ男子の奮闘を辿りながら、番組への期待を寄せたい。

なにわ男子 - サチアレ [Official Music Video] YouTube ver.

 2018年10月のグループ結成から約1年後、2020年年明けには大阪城ホールで単独ライブ、そして関西ジャニーズJr.として京セラドーム大阪でライブ開催と、活動の勢いを増していた当時の彼ら。2020年1月のインタビュー記事(※1)にこんなやりとりがあった。西畑大吾は「1年前には想像できなかったことばかり」と振り返り、長尾謙杜は、2019年の今頃にツアーがしたいと言ったところ現実のものになった、と回顧。道枝駿佑が「言霊やな」と続けると、長尾は「ここで言えば現実になるかも」と期待を寄せ、大西流星のよびかけでメンバーが新たな目標を語った。道枝が音楽番組への出演、高橋恭平がアリーナツアーを挙げ、西畑を筆頭にメンバーそれぞれが日本全国を回りたいと言葉にしていた。

 実際に、グループ初の全国アリーナツアーを実現させた2021年。7月28日、同ツアー真っ最中の横浜アリーナ公演でCDデビューがサプライズ発表された。大きなスクリーンに映し出された「デビュー決定」の文字に、メンバーは驚きと喜びを噛みしめるように目を閉じたり、声をあげて涙を流したり。大きなボールのようにギュッと7人で肩を組む後ろ姿に、長らく応援してきたファンはもちろん、ジャニーズのグループとしてデビューを掴むまでの大変さを見てきた人もきっと胸が熱くなっただろう。そんな“なにわの日”から、早1年が経過した。

『なにわ男子 デビューまで1100日のキセキ natural』予告映像|Amazonプライムビデオ

 デビューは一つの区切りであり、新たなステージの幕開けでもある。特にコロナ禍とあって思うように活動ができなかったかもしれない。それでも彼らは昨年11月のデビュー以降、グループ、ソロ共に精力的に活動を続けている。シングル、アルバムともに音楽チャートで1位を獲得という記録もさることながら、バラエティ番組のレギュラー出演に加えて、『めざましテレビ』ではテーマソングの担当にコーナー企画の出演と、爽やかさと愛らしさで視聴者の朝に笑顔を届けている。

 メンバー全員が出演する『まだアプデしてないの?』(テレビ朝日系)でのチャレンジもその一つ。料理が得意な大橋和也は、調理家電を駆使しながら料理を振舞ったほか、名店での修行に体当たりで挑んだ。メイクが得意な大西も同様に、豊富な知識とテクニックでメイクの腕前を披露。そして中でも特筆すべきは、7月16日、30日の2回に渡って放送された藤原丈一郎のチャレンジだ。オリックス・バファローズのファンとしてトーク番組や野球特番への出演が相次ぐ藤原だが、番組では野球の実況アナウンサーに挑戦した。田畑祐一アナウンサーの厳しい指導を受け、滑舌や関西弁のイントネーションの違いに苦戦していた。本業でも5~6年はかかるという実況アナウンサーの道。3カ月という限られた期間の中で、藤原は食らいつくようにして挑んでいた。30日に放送された完結編では、課題だった滑舌が滑らかに、声もプロらしく変化。試合の動きに合わせて言葉を乗せる場面で苦戦した実況も、最後は臨場感、躍動感に満ちた言葉でアナウンスした。3カ月とはいえ、ソロ仕事にグループ仕事と多忙なスケジュールの中、自主練を積んで実況に真摯に向き合っていた。

【まだアプデしてないの?】2022年7月30日(土)放送!

 本気になれば応援してくれる人がいる、最初はできなくても諦めずに食らいつく……藤原の目が全てを物語っているようだった。彼を突き動かす“好き”の本気度、目の前の壁を自らの努力で乗り越えていこうとする姿にメンバーも感涙、視聴者としても胸を打たれる企画だった。ここまで短期間で身をもって説得力をもたらせたのは、藤原ならではと言えるだろう。

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