ENHYPEN、三カ国語を取り入れた3rdミニアルバムがチャート首位 手堅い楽曲揃い、来日公演への期待高まる作品に
楽曲面でいえば、リード曲の「Future Perfect (Pass the MIC)」はドリル調の鋭いビート(とはいえ、ハイハットの刻みやベースラインから受ける印象は、公式が言うようなシカゴドリルというよりはUKドリル以後という感じだが)にアグレッシブなボーカルがのり、「ParadoXXX Invasion」はスウィングするタイトなビートとメロディアスなボーカルのバランスが心地よい。ここまでの2曲がヒップホップ/R&Bサイドとすれば、ここからはポップサイドだ。涼やかなカッティングギターの響きが夏らしく、やわらかくシルキーなボーカルも爽やかな「TFW (That Feeling When)」に、抜けの良いメロディが抜群にキャッチーなポップパンク「SHOUT OUT」。特に「SHOUT OUT」は大きな会場でライブ映えしそうな1曲だ。ダンサブルなサウンド(たとえば4つ打ちのハウシーな曲とか、アフロビーツ的なスローだが身体が揺れる曲)がなくて少し物足りない気がするものの、手堅い楽曲の揃ったミニアルバムだ。
ENHYPENはこの秋、ワールドツアーの一環としてホール/アリーナクラスの来日公演を予定している。新型コロナの感染拡大も続き油断ならない状況だが、無事開催され、本作収録曲も含めたパフォーマンスが披露されることを願いたい。