フィロソフィーのダンス、会場を“愛”で埋め尽くした幸せな空間 現体制最後の全国ツアーファイナル公演

 十束が涙を拭う中で、再び奥津がマイクを取り、「私たちとみんなの愛の結晶として、この歌をうたおうと思います」と口にすると、フロアには教会の鐘の音が鳴り響き、眩い光に包まれる中でアルバムのタイトル曲「愛の哲学」を届けた。3人が十束を抱きしめると、十束は涙まじりの声で歌唱。最後の〈カラダ全部で伝えて/いま〉というフレーズは4人のユニゾンだが、ピッチや声色、ボリュームなどを度外視した生のエモーションを全力で発露し、観客の心を揺さぶった。

 佐藤による「ここからは踊る時間ですよ」という言葉を合図に、ライブで人気のダンスナンバーを中心にパーティーのような賑やかさで駆け抜けた。「ダンス・ファウンダー」では観客が一体となって踊り、「フォーカス」では自由の女神ポーズや騎馬戦を展開。〈新しいダンスを踊らせてあげる〉や〈わたし、自由になるわ〉といったフレーズをそれぞれの個性を活かして歌い継いで会場の熱気を一気に上げると、日向は「みんなの幸せが次に会う時まで続きますように」と語る。ラストナンバー「ライブ・ライフ」では、奥津曰く「容赦のない愛」で満員の会場を埋め尽くし、4人が抱き合ったあと、奥津の「みんなをもっともっと幸せにしてあげるから」という約束をもって、まるでウエディングのようなハッピーなバイブレーションで満ちた本編は締め括られた。

 アンコールでは、十束が「みんなの記憶に残る1日になっていたら嬉しいな」と語り、自身の卒業ライブを11月19日に日比谷野外大音楽堂で行うことを発表。最後に、この4人でしか歌えない「ベスト・フォー」をパフォーマンスした。「この4人でよかったね」と目を合わせたメンバーは、ステージに寝転んで手足をジタバタさせ、「終わりたくないよ〜。ヤダヤダ〜」と駄々を捏ねつつも、奥津は「これからも人生をかけて、愛をお届けするぞー!」と大声で決意を表明し、メンバー、スタッフ、ファン、全ての人の「愛の哲学」が詰まった『Love 4 You TOUR 2022』は大団円を迎えた。

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